「サラリーマンなレビュー」アンストッパブル(2010) しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
サラリーマンなレビュー
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映画は暴走する列車の話だが、映画自体は暴走していない。
むしろ時間どおりに必要なことを時間内に収めている。
カメラは特にすごく計算されている。そこがある意味、暴走気味。
本作は、ダメ社員がうっかりミスをしてしまい、その直後の対応がいいかげんすぎたため、ことが大きくなり、会社をあげて対応に乗り出すが、上手くいかず、近くにいたリストラ間際の親父とやっすい兄さんが対応にあたる、というおはなし。
愛社精神なのか、正義感なのか、死んだ知り合いのためなのか、オヤジたちの奮闘が、とにかく社内でケリをつけようとしているふうにも見えて、意外と感動的。
素晴らしいね。
ゴミみたいな社員のケツを持たされることほど、サラリーマンにとって腹が立つことは無い。
とくにデブ。たしかにデブ。職場に飛び移れないようではおしまいである。
本作なかなか巧妙で、舞台が列車なだけに進路を妨害するものが無いんで、車中いくらでも場違いなジョークや身の上話もできる。
考えたな、トニー。
でもあまりにも「レールに沿ったまっすぐな」映画なので、ちゃちゃが入らない分、そうはいってもやっぱり緊張感は削がれる。
しかし一方ハナから緊張感ある映画など撮ろうとしていなかったのでは?という思いもあるにはある。
デンゼルの娘がフーターズ勤務という設定は面白かった。
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