「暴走する車窓から。」アンストッパブル(2010) ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
暴走する車窓から。
こないだお兄さまの「ロビン~」が公開されて、
今度は弟の今作が。順次公開、ってやつですか^^;
仲良し兄弟(かどうかは?)監督もすでにベテラン。
なんか弟トニーの方は、あまり評価されないけれど^^;
大衆活劇系ではかなり面白いものを作ってきたのだ。
そして今回は暴走列車モノ。ブームに乗って?ですね。
私は鉄子ではないので、型式の魅力は分からないけど、
カーブを曲がってぬ~ん♪と向かってくるその姿を見ると
どうしても浮かんでしまうあの番組、「世界の車窓から」。
なんと今回もあのテーマと共に…(爆)
この列車は暴走しているんだ!と頭に叩き込んだのに、
ぬ~ん♪と向かってくるその姿にどうしてもあの音楽が。
うぅー!!と振り払いながら、暴走モードに変換する私。
まさにアンストッパブルな闘い。(でもゆっくりに見えた)
さて。。
これは実話をベースにした事件事故だそうで、その時は
甚大な被害は出なかったんだろうか…今回の映画版は、
そりゃもう~トニー師匠がそういう被害が出ないように、
最低限安全に(こっちをビビらせつつ)描いてくれてます。
だいたいこういう事件の発端は、あんな奴(みれば分かる)
が起こすんですね、それでどんどん収拾がつかなくなって、
脇のベテラン勢が赴くことに。たいてい上層部はボンクラ
揃いで(日本のあの番組みたいに)現場のことなどまったく
分かっちゃいない。運行を取り仕切る女性チーフが指示を
出すも、列車のスピードに間に合わず、危機を迎えるころ、
そこに居合わせる主人公。ベテランと新人、気が合わない。
大切な家族を抱えながら生活面でも問題を抱える二人が、
住民達の安全を守るために、イチかバチかの賭けに出る!
定石通りのアンストッパブルな展開にハラハラしつつ、
しかし最後にはしっかり手動でブレーキをかける!という
手堅く安全第一に徹した内容。
あとで実際の事故を記事で読んでみたらこの通りだった。
そして大被害も出なかったんだそうで、良かった良かった。
しかし…観終えてふっと思った。
もし原因を作ったアイツがすごーく痩せていて、
走りも速かったなら当然追いついて止められたのにとか、
ダイナーでヒマをつぶしていたネッド?でしたっけ、
あのロン毛男がポイント切り替えに間に合っていたらとか、
並走するくらい運転が巧いようだから、先に追いついたら
彼が乗り込んで止められたのかもとか、次から次へと…
今さら言っても、、と思うような偶然や不運が重なり、
事故や事件は起こるというが、本当にそうだな…と思った。
何をどうするわけでもないが、とりあえず気をつけよう!
という心構えだけが、爛々と身体に漲った作品だった。
(ラストも小粋な仕上がりv労働者を甘くみるなよ!ですね)