「いやいやいやいや…」大奥 77さんの映画レビュー(感想・評価)
いやいやいやいや…
えー嘘でしょー!?というのが見終わった直後の感想。酷いもん観ましたw
着物大好きなので久しぶりにこの手のお話が観たくなって鑑賞したのですが、どうやったら着物を着せてこんなに安っぽくできるんだろう。
調べたら少女漫画が原作、テレビの演出家が監督、女性が脚本してるとわかり少し納得。
時代ものなのに厳格さや重みがまるでなくって終始ふわふわしてて薄ら寒いくらいでした。
日本、日本語とりわけ昔のそれは例えば【切ない】だとか繊細な情緒を表現するのにとっても長けていると思うのに笑ってしまうくらいペラペラ。
日本の美しい着物や美しい景色や建物、美しい所作(1.5点はほぼこれら)がすごくもったいなかったです。
色々と無駄遣いすぎてすこし腹が立ちますw
男女逆転っていう面白そうな設定もBLがやりたかっただけじゃないの?と感じてしまいました。抱きます抱かれますがあんなに一大事な高貴な部分を中心に描いているのにその対比にもなってないというか…もっと掘り下げられるはず。
実際にもし逆転したなら女のドロドロの代わりにああいう事情になるのはわかるけど、映画なんだからもっと艶やかに描けそうなもんなのにどうも陳腐な同人誌(見たことないので勝手なイメージですがw)を見せられているような気分になって不快でした。
良かったのは男性の遊郭のおいらん道中?と佐々木蔵之介さんが色っぽい目に切り替わるところくらい。ああいう演出は映画的というか芸術的でとってもいいと思います。
あとはわかりやす〜い音楽にも嫌気がさしたし、演出ばかりダメ出ししてしまいましたが全体的に演技もひどいと思いました。
それに演技派といわれる二宮くんをキャスティングしてジャニーズ色を抑えるのかなと思ったら時代ものにまで主題歌ジャニーズとか節操なさすぎます。なんで映画を観てるのにジャニーズサイドとプロデューサーの交渉風景を思い浮かべなきゃいけないのw
あとは余談ですが重要なことをひとつ。二名ほど着物に似つかわしくない鼻プロテをしてる方が目について、気になってしょうがなかったです|q・ω・`)
この作品の作り手(スタッフ8:キャスト2くらい)は映画だけでなく観客も日本の美しさもなめすぎです。