カラフルのレビュー・感想・評価
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生きられる事に感謝
人それぞれに色があるっていうけど、人一人にも一色だけじゃなくいろんな色を持っている。。きれいな面もあれば、汚い面もある。だから人間はカラフルなんだ。
不安定な今の世の中、いろんな問題が中学生を含め未成年にも降りかかってくる。先が見えなくて不安だけど、生きてれば確実に明日がある。明日があるのはいいことだ。自分の近所でも中学生の自殺があったけど、いくら自分の命であっても自殺は殺人と一緒。自分一人で生きてるわけじゃない。他人に支えられて生きてるし、生きてることで他人を支えてる。生きてられる事に意味があり、感謝しなければならない。この映画はそんなことを伝えてる気がします。
配役については「何で関西弁?」とかありますが、あれはあれでいいと思います。もうちょっと情景をカラフルにしてもいいと感じましたが、全体的に良い作品でした。
勿体無い
声がやっぱり気になる。
テレビやドラマとか観てなかったら別かもしれないけど。
関西弁の少年の魂?が主人公を導いてくれるけれど、何で関西弁なのかなぁと頭から離れないし、もっと主人公が傷ついて苦しんで自殺をしてその間際に気づいて死ななかった。みたいな何というか何か物足りなかった。でも、お母さんを追い込んだり、片思いの売春は良かった。
嫌いにはなれない
低評価なのが何故か分からない。
等々力と二子玉川の間で、輪廻転生の意味を問う
けっこう重い作品だ。アニメでいいのか、中学生が主人公なのだが中学生にわかるのか、と見ながら思うときもあった。しかし、見たあとには心に爽やかな風が吹きこんだような、とてもいい気持ちにさせてくれた。今年の日本映画、最大の注目作かもしれない。
この作品は、自殺した男の魂が、天国へ向かう寸前に、もう一度やり直す機会を与えられて、同じく自殺した男子中学生の身体に宿ることになる、という、なんと輪廻転生の物語だ。そんなインド仏教観のようなところから始まるせいか、最初は、これは仏教でいうと何なのか、というようなものを気にしながら観ていた。たとえば、この世に戻った魂を導くマセガキのような子どもは、地蔵菩薩なのか八部衆なのか、なんていうふうに(そこまでの存在感はないかもしれなかったが)……。
それがこの作品を重いと感じた要因ではない。この作品には、若年の自殺の意味するものを、中学生の周囲からのさまざまな視点からとらえようとしている点だ。それは同時に、輪廻というものにも言及している。
自殺から生き返った中学生は、新しい魂を得て、以前とはどこか違う人間になろうとする。しかし、そうすることで、さらに周囲からの目線は厳しくなり、自分も周囲にとけ込めず、さらに浮き上がってしまう。それが本来の輪廻転生なのかどうか。
人間というのは、そう簡単に生き方や人間性など変えられるものではない。だから、自分のことが嫌いで、死んで生まれ変わったとしても自分は変えられないものだ。だからこそ、自殺ではなく、自分をさらけ出して人と付き合い、理解者、友人を得て、人は成長するもの、ということを、この作品は一貫して主人公や観客に問う。そして、その回答のようなものを感じたとき、主人公と同じように爽やかな気持ちになって前を向きたくなる。そして、もし本当に人間に輪廻があるのなら、またふたたび、それまでの自分を生きることに一生を費やすべきと、この作品は教えてくれているような気がする。カラフルとは、個々の人間を意味したタイトルだが、この作品を見ると自分の色が好きになる、だから見たあとの気分が良くなるのである。
この作品には注目すべき点が多いのだが、何より面白いのは、等々力と二子玉川をかなりフィーチャーしている点だ。特に、二子玉川は道筋の一本一本まで再現して見せているのには、原恵一監督以下の凝り性に感服させられた。
さらに、世田谷の路面電車が出てくるのにも驚かされたが、映画オタクの私個人的には、昔の成瀬巳喜男の映画を思い起こさせた。成瀬は砧の撮影所付近に住んでいたこともあってか、ときどき撮影現場が世田谷路面電車のそば、ということが多かった。
世田谷を舞台にした成瀬の作品には、さまざまな家族が描かれていた。特に、夫婦の気持ちのすれ違い、というものには、成瀬一流の演出が見られたが、親子関係に関しては、愛情の豊かさのみだったと思う。その代表作が「おかあさん」だ。「カラフル」に登場する家族は、成瀬が描いてきたものとは真逆だ。路面電車が出てくる作品でもまったく違うテイストのものが創られる、というのには、日本映画の歴史、日本の家族の変遷を思わずにはいられなかった
思ったよりよかった…
良作だと思う。
俳優が声の出演をする是非もあるが、本作品はまぁよかったのでは?!
麻生久美子は上手だし、宮崎あおいもなかなかよかった(あまり予習しないで鑑賞したので、エンドロール見て初めて分かった)。
原作を読んで、一年間くらい開けてからDVDで鑑賞。
オチを知ってしまった状態で見始めたので、伏線を探しながらの嫌な鑑賞法になってしまったが、それでも面白く鑑賞できた。
不満なのは次の2点。
①背景の実写がよくない。
作品全体を通して、淡くも光溢れるような絵にしたかったのかと思う。15歳の少年の繊細さが表現できていてよいと思う。であるからこそ、背景まで丁寧に描いて欲しかった。安易に写真を取り込んだり、それに収まらず動画を取り込んだり(?)して欲しくなかった。
②真の心理描写をもう少し丁寧にしてもよかった。
最後の方の、人生はカラフルであること、そして自分が前世(?)で犯した“罪”に気付く場面が描けていなかった。なぜそこまで考えるにいたったか、あるいはそのきっかけは何だったのか、少しわかりづらい。
原作読んでいないと、分かりづらい映画ってことになります。
良くも悪くも学校の道徳の時間に使われる映画みたい
主人公はプラプラという天使?に案内され、自殺した真という少年になってもう一度だけ人生をやり直すチャンスを与えられ…というストーリー。
途中で主人公が誰かはうすうす解ってしまうけど、家族や友達との絆が丁寧に描かれていて素直に感動できる仕上がり。
でも背景の写真のようなタッチに比べて人物の描き方がどうなんだろう?と思ってしまった…。全体的に肌の色が沈んでいて暗い感じ。
それからプラプラの関西弁…。関西弁を強調してるのかもしれないけどちょっと違和感。
いじめ、援交、不倫、自殺…それらの問題を描いてラストは感動的…ではあるんだけど、ちょっとオーソドックス過ぎて深いところまで感動…とはいかなかった。真の心の痛みがイマイチ感じられなかったし。大人からの道徳的なメッセージが鼻につくといった感じ。
明暗
ありがとう
アニメ「カラフル」、原作は森絵都さんの小説で、とても良い作品です。価値観は人それぞれですが私の中では最高傑作。ストーリーは、簡単に言うと大きな罪を犯して死んだ魂が、再挑戦という形でもう一度生きるチャンスをもらい、自殺した絵の上手いいじめられっ子の真という中学生の身体に入って、人生の修行→ホームステイを始めるというもの。
私は宅配レンタルでDVDを見て、翌日Amazonで購入、既に10回は見ましたが、毎回涙が溢れます(^_^.) 暇さえあれば見ちゃうな(^^ゞ 音も絵もストーリーからキャストまで、全部気に入ってます。声優なんか誰でも構わない、あまりに作品を傷つけなければ気にしないんですけど、この作品は声優さんも合ってたんじゃないかな?好みですけど。自分はアニメが大好きで、最近はレンタルばかりでしたが、数年ぶり、いや十年ぶり位でDVD購入しました。
実は私は弱視なので色とかよくわかりません。写真は撮りまくってますけどね。でも人生はカラフルで良いという言葉が染みました。一つの色じゃない、人は汚い色も綺麗な色も持っている、カラフルで良いという言葉が心にじんわりと染みてきます。
私も子供の頃は絵が上手かったみたいで、アトリエとか通ってました。でも風景画とか描けないんですよね。小さい頃は何でかわからなかった。でも20歳で障害者手帳をもらって確信した。遠くが見えてなかったんだ。色がわからなかった。だから鉛筆画とか模写は得意だったけど、色彩画や風景画は一切描けなかったんだ。それで筆はとらなくなった。
まぁそれはそれでいいんですけどね。主人公の真には美術部での自分の静かな時間だけが救いだった。自分は中学のときはサッカー部だったけど、ドリフトとか個人技は出来ても練習試合には一度も出してもらえなかった。まだよくわからなかったけど、見えてなかったんだね。敵と味方の区別がつかない、ボールがどこに飛んで行ったのかわからない。でも好きだから続けてた。というか、恥ずかしいけど、多分、友達と離れたくなかったんだと思う。部活って凄く大事な時間だと思う。自分が16歳の自分に手紙を出せるなら帰宅部だけは辞めさせたかったな。
結局、中3になって受験でサッカー辞めてから高校・大学と帰宅部で、登下校も昼休みも一人だった。真みたいにいじめはなかったけど、その頃は読書と映画だけが自分の世界、目が悪いことでいろんな誤解や偏見には小学校の頃から慣れていたけど、この頃には人間不信にまでいってたかも。というより、何故自分は他の人と同じ様に出来ないんだろう?同じスピードで動けないんだろう?ある日、何もかも嫌になっちゃった。
それで大学では2年休学して、自分を見つめ直した。色々あって運良くここから人生の転機が始まったんだけど、それはまた次があれば書きます。話飛びまくりで申し訳ないんだけど、真が最後に家族との晩餐で高校進学について話し合うシーン、みんなが自分の為にどれだけ考えてくれているかを知って、それでも初めて出来た友人との約束、一緒の高校への進学を望んで、初めて胸の内を明かして泣くシーン、何度見ても泣いちゃう(^^ゞ
挿入歌も良いよね。まずイメージソングでmiwaの「僕が僕であるために」、あの尾崎豊の名曲。サントラには入ってないみたいだし、配信だけ?CDにして欲しいな。凄く良いです。あとAngela Akiの「手紙 ~ 拝啓 十五の君へ ~ 」が音楽室の合唱として流れてくるのがまた良いんだ。エンディングテーマはmiwaの「青空」、ブルー・ハーツの名曲ですね。これも良い。てかmiwaって知らなかったんだけど、透明感があって良いですね。
そして真の絵、水面を水中から見上げるように、済んだ青色が上に向かって明るくなっていってて、本当に落ち着きます。多分、私がダイビングやシュノーケリングで何度も見ている大好きな風景だから感情移入も激しいんだろうな。眩しいのが苦手な昼盲なんだけど、夕日や水中の光は大好きなんで、国内海外写真撮りまくってます。
いろんな意味で真には共感できる部分があり、何度見ても泣いてしまいます。自分もそうでしたが、生きていれば絶対にいい事があり、仲間ができます。それは早かれ遅かれ必ずやってきます。まぁ中には薄幸な人もいますが様は自分次第なんですよね。いつ吹っ切れるかどうか。早ければ早い程、後の人生が楽しめるんだけど、1日で吹っ切れる人もいれば20年かかる人もいる。でも結果が一緒なら早く吹っ切れると自分も周りも早く幸せになれると思います。
真は最後には幸せを掴んだのは確かでしょう。幸せって、やっぱり人との絆、友人であり、家族なんですね。真が言ってた様に、昼休みや移動時間に一人でいることは、寂しいと思ってなくても心がいつの間にか荒んでいくものです。誰かと一緒に歩くという、何でもない様な事が一番大切な幸せなんですね。一緒に歩ける友人や家族を大切にしていきたいと思える作品です。
でも真は絵という取柄と、まぁ何だかんだでも暖かい家族がいて、最初に出来た友人が多分一生の友人になれる位のナイスガイだったのがラッキーだったと思います。何の取柄もなく、良い友人も周りにいなくて、家族さえ離婚してたり兄弟がいなかったりしたら、本当に真はやり直せたかというと疑問ですけど。でも生きてれば必ず何か良いことはあります。自分はダイビングを知って世界が物凄く広がりました。付随して一人旅を始めいろんな景色や人をあんま良く見えない目で心に焼き付けてきました。全部宝物です。生きてなきゃ見れなかったし、会えなかった大切な思い出です。
心が乾いたら、人生に疲れたら、大人も子供も見て欲しい、そんな作品です。
受け皿
こういう作品は、アニメじゃなく邦画として括ることができないと
無くなってしまうだろうし、現状受け皿が無い。
映画館ではキワモノとしてそっと処理されてしまうだろう。
アニメだからこそ素直に受け止めて感動できるのに。
腰を据えて観れば秀逸なのに・・・。
誰しも思うだろうが、学校で流して欲しい。
家庭では・・・仰々し過ぎるでしょうし。
いろいろ粗を探してツッコめば問題も多いけど、
すごく価値のある作品だと思う。
だからこそ、映画として純粋に勝負できるだけの受け皿が欲しい。
原恵一監督作品って効果ででもみんなが観てくれると嬉しい。
人間ドラマの名手・原恵一
各アニメ監督には、それぞれ特徴がある。
宮崎駿は圧倒的なエンターテイメント性、押井守は哲学的とも言える独自の世界観、細田守は胸躍る躍動感、今は亡き今敏は天才的なイマジュネーション。
そして原恵一は、アニメでありながら繊細な人間ドラマを描く名手。
今回の「カラフル」も、前作の大傑作「河童のクゥと夏休み」同様、ファンタジーで有りながら、何気ない日常の人間ドラマの世界に引き込まれる。
主人公“ボク”の学園生活や友との交流、家族との確執…。
原恵一の見事な、日常や人間観察が発揮されている。
そこに、前作同様、いじめなどの社会問題も織り込み、加えて今回は罪の重さも問いかける。
以前インタビューで、“人間ドラマを描き続けていきたい”と読んだ事があるが、アニメではなかなか難しい表現を描き続ける原恵一監督に改めて拍手。
本当に、次回作が楽しみな監督だ。
敢えて欲を言うならば、もう一度だけ、「クレヨンしんちゃん」を監督して欲しいなぁ。
決して悪い作品ではないと思うのですが
決して悪い作品ではないと思うのですが、何か物足りないというか的のど真ん中じゃないというか、そんな感じがしました。
気になったのは、まずキャラクター描写。リアル路線でいきたいのか、マンガっぽくいきたいのかよくわからないところがあって、見る側として気持ちが定まりませんでした、風景は一貫してリアル、キャラクターのしぐさなども結構細かいところまで描写されているんだけど、顔や表情の描き方がある瞬間、いかにもマンガ的フォーマットに見えてしまいました。
そして、声の演技が、全般的にどうしても棒読み調に聞こえました。最近のアニメは、声優ではなく俳優が声を当てることが多くて、それがいい方に転ぶ場合もありますが、この作品は、私にとってはちょっと…。
実は、細田守監督の『時をかける少女』『サマーウォーズ』などのアニメ作品でも、声の演技が棒読み調に聞こえてしょうがないので、最近のアニメ作品の傾向なのかも。
まあそんなわけで、正直、実写の方がよかったかもしれないと、思ったりします。
ストーリー的には、小林真の体を借りて蘇った主人公の思考や行動が、割と稚拙で自己中心的でなんだかなあ、という感じでしたが、最後の"謎解き"で一応納得できました。
真くん
あっさりすぎない?
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