「声優さんたちはいい感じなのに物語が…」借りぐらしのアリエッティ たぷっちさんの映画レビュー(感想・評価)
声優さんたちはいい感じなのに物語が…
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心臓手術を控えた少年は療養に来た祖母の家で小人の少女、アリエッティと出会う。
アリエッティは家族三人、人間に見つからないように、人間の物を少しずつ拝借して、静かに暮らしていた。
この人間の物を少しずつ拝借している様子がおもしろい。角砂糖、マチ針、洗濯バサミ、ピアス…色んなものが思いもよらない使い方をされていて、見ていて楽しかった。
それからアリエッティが暮らす家や庭の緑と花々が美しく描かれていて、こちらも見ていて楽しめた。
でも物語がイマイチ盛り上がらない。設定だけみるとすごく面白そうなのに。小人の少女が人間の少年と出会い、徐々に心を通わせていく…ん、だけど、そこに切ない恋があるのかと思えば微妙だし、かといって熱い友情というのでもないし、少年と少女の心の繋がりは何だか中途半端なところで終わり、アリエッティは人間を嫌う両親とともに少年の元を去っていく。
そんなことだから最後の別れ際、少年がアリエッティに「君は僕の心臓の一部だ」とかなんとか言うけれど、それも全然響いてこなかった。
主役の声を演じた志田未来も神木くんもいい感じだったから何だかもったいない。樹木希林が怪演したお手伝いさんに至ってはその行動が謎過ぎてよくわからないキャラクターに…。
綺麗なドールハウスももったいなかったね…。
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