「スタンディングオベーションしたかったよ~~~」オーケストラ! septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
スタンディングオベーションしたかったよ~~~
“『THIS IS IT』をおさえ、
パリでオープニングNo.1を記録!“
劇場配布チラシの最大の惹句はこちら。
面白い作品なんだろうなと期待しつつも
ハードルは、あえて上げず上映開始を待ちました。
☆彡 ☆彡
いやぁ、終盤から
エンディング、ボロ泣きですわ
次の作品に向かう道中も目、真っ赤だったと思いますよ(恥)
予告編から
『のだめカンタービレ』っぽいのかな、
わざわざ上映時期ぶつけなくてもいいのに。
それとも相乗効果を狙ったのか?!
なんてことを考えていました。
ところがどっこい、
『のだめ』とはまったく違う作りに
思い込みって怖いねぇ、と序盤にて猛省してしまいました。
◇ ◇
今作もモデルになったかたがいらっしゃいます。
また、ラデュ・ミヘイレアニュ監督御自身もルーマニアの
チャウシェスク政権の共産主義時代に屈辱的な体験をしたことがあり、
そのあたりも、今作を製作するにあたって、ベースになったそうです。
このように書くと
暗い作品なのかと
想像されるかもしれませんが、
ザッと流れを表してみると、、、
・序盤:コメディ
・中盤:コメディ+隠された事実
・終盤:隠された事実を明かす+オーケストラ演奏会
肌にあわない笑いもありましたが、
基本、中盤までは、予告編冒頭で
流れていたコミカルタッチな内容になっています。
その中でもチラチラと共産主義時代の
苦労には触れられるのですが、現在の
彼らの生きるパワーにかき消されてしまっています。
ただ、このチラチラが
終盤へ向けてボディーブローのように効いてくるのです。
“音楽モノ”
基本、エンディングは演奏が来ますので、
余程、とんでもないことをしでかさないかぎり
演奏シーンは5点満点では足りないくらい感動します。
調べたわけではないので記憶違いがあるかもしれませんが、
私の当サイトでの音楽モノのレビューは4点以上しかないはずです。
古くは、フジテレビドラマ『それが答えだ!』
最新は、フジテレビ映画『のだめカンタービレ 最終章』
そのいずれもでラストは涙を流し拍手をしています。
では、今作はどうだったのか。
“音楽モノ”に絡めた
前ふり&秘めごと、完璧です!
ラスト、パリでの演奏シーン。
気づくと右指で太ももをトントンとリズミカルに叩いている。
そしてこれまた気づくと、曲の盛り上がりに連れて、
涙が両目からあふれだし、止まらなくなる。
そして演奏終了。
もちろん作品内の観衆はスタンディングオベーション。
わたしも、邪魔にならない程度に、小さく座席で拍手をしてしまいました。
☆彡 ☆彡
序盤の笑いが肌にあわなかったときは
どないなることかと思いましたが、いつも通り、
ラストにお釣りが出るほどの、感動を頂いてしまいました。
別の作品で
“ラスト30分だけ観たい”と書いたことがありますが、
今作は、最初から観ないと、感動の大きさが小さくなってしまいますのであしからず(苦笑)
素晴らしい演奏と、素晴らしい感動を、ありがとうございました(笑顔)