スター・トレック イントゥ・ダークネスのレビュー・感想・評価
全138件中、101~120件目を表示
じゅうぶん楽しめる作品でした。
IMAX3D字幕版で見ました。
細かいことには触れないでも、IMAXが初めてだったんだけどとりあえず別にIMAXじゃなくてもいいや、と思わずにすむ内容で助かりました。
スタートレックシリーズはTV版を見るる機会があったけど、妙にとっつきにくくところどころしか見れずじまいだったので設定やストーリーはほとんど覚えていない状況でしたが、2からは無理!シリーズ一作目からじゃないと絶対ダメ!って人じゃなかったら、今作からでも問題無く見れると思います。
CGや音に関しても満足行く内容でした。
しかし、かなり深読みし過ぎなんだけど、この作品に含まれたメッセージが日本人にとっては色々受け取れるなあ・・・とか、アメリカの立場でこう言う事も言えちゃうんだ、こう言う脚本で観客を引きつけようとしちゃうんだ・・・と言う所もあったような、なかったような・・・。ストーリーをそのまま受け取って楽しんでる場合なのかな?と思ったりもしましたが。
まあ、当たり前ですが細かい設定を理解してる方が、キャラの心情や行動を理解しやすいと思いました。自分としては作り手が狙ってるはずのヤマ場の一つ二つが心の琴線に触れなかったな、と思いましたし。ピッタリマッチする作品も滅多に無いんですけど。
よっぽど環境がよくない限り、やっぱり劇場の大画面、大音響で楽しんだ方がこう言う作品は楽しいですよね。
初代スタートレックにEngage!
深夜にか細く放映されていたTV版ネクストジェネレーションから嵌ってしまい、DS9を除いて、ヴォイジャー、エンタープライズまで、映画も含め、マイ完結としていたのですが、TVシリーズが沈黙する中、映画はネメシス、スタートレック、そして今回のInto Darknessと3本目公開で映画3連続となり、観ざるを得ない宿命を感じ、本編視聴前に全映画版の購入に至り、ネメシスから3連続視聴するに至りました。そして、初代映画版と共に初代TV版へと駒を進め(engage)、大団円を迎え、完結(link up)となりそうです。
本編で、ミッシングリンクが無くなったのだろうか?
本編は2時間を越す長編ですが、それでもWittyな会話シーンなど抜いたと思われるシーンがあると思う。戦闘シーンを少々省いても良い様な気がします。DVDやBlu-Ray版では期待したい。でも、また映画館へ見に行きそうです。今度は字幕3D版で。
無知でも面白い
スタートレックシリーズ自体初めて見るので全く知識はないのですが(ホーキング博士が出てたということだけ知っている)、素人なりにすごく楽しく観ることができました。
ただ多くの人が突っ込んでいるように、広報がミスリードしまくっているので、それだけが残念です。
怒涛の映像体験
真っ赤な惑星“ニビル”でカークとマッコイが原住民から逃げ惑うシーンで始まる。なぜ、そんなところにいて、なぜ逃げているのかさっぱりわからないまま、映像の“凄さ”にただただ圧倒される。カメラワーク、スピード、3D処理、すべてに於いて次元が違う。あっという間に新スタトレの世界に取り込まれてしまう。
しかも、この数分のプロローグで登場人物の性格や置かれたポジションまでも描き切ってしまう演出と無駄のない編集に、J・J・エイブラムスの底力を見せつけられる。
また、シリーズの主人公であるカークとスポックを使わず、悪役ジョン・ハリソンをソロで使ったポスターが潔い。作品の内容と同じく制作陣の勢いを感じる。
ベネディクト・カンバーバッチが、悪役ハリソンを期待以上に演じてみせる。この悪役は他の作品も含めて、ルックス、狡猾さ、非情な戦闘能力、どれをとってもここ10年のなかでもトップクラスだ。
それでいて、クリス・パイン演じる若き艦長カークが主人公であることが揺るがない。これは、前作以上にリーダーとは何かというテーマを芯に据えたからだ。カークもハリソンも仲間をリードする資質を備えている。その二人の違いを解いていくと、雲間から傷手を負ったエンタープライズ号が再浮上するように、満身創痍のカークもまた大きく成長する。
カークには、父親のように見守りよき理解者であるパイク提督と、少々理屈っぽいがスポックというよき友がいる。
音楽は前作に続きマイケル・ジアッキノだが、アレクサンダー・カレッジ作曲の「宇宙大作戦のテーマ」をモチーフに、映画オリジナル版を担当したジェリー・ゴールドスミスばりのアレンジをフィーチャー、この音楽を聴いただけで★1個分の価値あり。
今年のナンバー1
エイブラムスは実は3Dが好きではなく、今回も2Dで作り3D変換したという記事から、2Dで観た。。。
感想、今年のナンバー1だね! その一言につきる。。。
まず最初の、娘のために連邦を裏切り自爆する役者が、なんとノエル・クラーク、ドクター・フーのミッキーじゃないか。。。久しぶりに観た。。
カーン役ベネディクト・カンバーバッチ、いいねえ。。『宇宙大作戦』第22話「宇宙の帝王」と、『スタートレックII カーンの逆襲』でカーン役をやった、リカルド・モンタルバンは子供心に怖いと思ったが、カンバーバッチはあの冷たい目と頭の良さそうな雰囲気が違う意味で怖い。。。はまり役だね。。
予備校生と高2の息子と観たが、最後なぜ殺さないで冬眠させるのか?と聞かれ、倫理的には仕方が無いと説明したが、その後宇宙連邦が2回戦うことになる相手だからなあ。。。映画的には殺すわけにはいかないし(笑)
スポック、マッコイ(ボーンズ)、スールー(Mr加藤)、チェコフ、スコット、ウフ-ラ。。ほんとみんないい味を出してる。。バルカン人のことがわからない初心者だとわかりずらくないか少々心配ではあるが。。。
作品は、息をもつかせぬ展開。。最初から最後まで激しいシーンや重要シーンの連続。。これってルーカスの手法だよね。。さすがエイブラムス。。。
SFXはさすがILM、やはり世界一だよなあ。。。
もう三作目が楽しみでならない。。。できるなら本作のBDはすぐに予約したい。
それくらい面白かった。。。期待を全く裏切らない作品です。。
とにかく、エイブラムスはすごい! スターウオーズにパワーを持って行かれちゃうのかなあ。。寂しい。。
無知識でも面白かった!
TVシリーズの宇宙大作戦からのファンであるトリッキーな友人に誘われ、ちょうど気にはなっていたがどういうのものかはさわり程度分かってる状態で鑑賞。
普通に面白い。
なによりジョン・ハリソンたるカンバーバッチがカッコイイ。
初見、無知識でも話もわかりやすい。
(でもこれは過去にSF作品になれ親しんでる度合いによるかもしれない)
寧ろ恐らくシリーズみてればわかるんだろうといとところを埋めたく、その日から宇宙大作戦を見始めた。
映像迫力も勿論だが、やはり今作はカンバーバッチの存在感がイイ。
ラストに向けての駆け引きや、ストーリの締めくくりまでの流れが、定番(お決まり)でこれもまた好きです。
演出も冒頭と終盤でなぞるくだり「いいなぁ」って思いながら。
なによりカークとスポックの心情がいいですね。
スタートレック。ある意味ではスラッシュ文化のはしりとも有名ですが、すっごく分かる気がして、まさにそういう意味でもTV版から他映画版までとりあえず暇見て全部見ちゃおうと思っておりマス。
今まで気になってたんだけど……という方は、入るにはいいかもしれない。
カンバーバッチファンは見て損はないと思う。
その後のカーク提督が死亡すると物語の展開がおかしくなりかけた予感がした
物語の後半部で、カークが放射能被爆で死亡しつつある場面が出ていた。
あれは劇場版スタートレックIIカーンの逆襲でミスター・スポックの原子炉修理で被爆で死亡したのを逆転させた様な物を感じた。
カークは無理矢理生還するが、本当に死亡していたら、スタートレックI(Star Trek: The Motion Picture)とつじつまが合わなくなり、カーク提督は存在しなくなってしまう。
それを交わしたのは、見事というのか、わざとそうしたのか、監督の意図はどうだったんだろう? と思った。
後味アッサリだが大安定のエンタメ大作
『スター・トレック』シリーズについては映画の前作とドラマ版
(ピカード艦長の出るヤツ)を数話観た程度の人間のレビューです。
たぶん『ダークナイト』以降からだと思うのだが、大作の
続編ものはダークな雰囲気を匂わせたり悪役を前面に
押し出した方が売れる!みたいな風潮がある気がする。
ベネディクト・カンバーバッチ演じる悪役ハリソンは確かに
凶悪で強力な敵ではあるが、他にも色々フィーチャーしていい
部分があると思うんですけど。
スポックとカークの信頼が深まっていく過程とか、
アクションアドベンチャー的なノリの部分とか。
今回の『人類最大の弱点は、愛だ』というキャッチコピーも、
最初の10分しか関係ないぢゃん。煽りすぎノンノン。
ちなみに海外版ポスターをいくつか確認したが、『愛』だの何だの
とは一言も書かれてないようだ(悪役推しの予告編は同じだが)。
そんなビジネスの臭いを感じる宣伝は好きになれないが、
本編には予告編ほどの深刻さはなく、前作同様に派手で楽しくて
緩急の付け方もしっかりした一級エンタメ大作に仕上がっていた。
真っ赤な樹林帯を疾走するオープニングから迫力もユーモアも全開!
怒り任せだったカークが艦長としての責任感に目覚めていく過程
も良かったし、感情表現のヘタなスポックがカークとの
友情を通じてどんどん深みのある人間(正確にはハーフだけど)
になっていく所は特に感動的だった。
悪役ハリソンもただの快楽主義的な殺人鬼ではなく、
ある遺恨が理由で暴走している点に魅力を感じる。
それにターミネーターばりに強くて早くて存在感十分だ。
あと個人的にはサイモン・ペッグ演じる整備士スコッティや、
今度も「キャッチが得意」なチェコフの大活躍が嬉しかった。
画的な迫力も見応え十二分だし、物語にもヒネリが利いている。
キャラ説明に時間を割かざるを得なかった上、
悪役の魅力もイマイチだった前作と比較して、
グッと面白くなったと言って良いと思う。
というわけで、鑑賞中は間違いなく楽しく、
これは傑作手前の4.5判定くらいでも良いかと思ったのだが、
観終わって1週間経った今はというと--
僕は『LOST』『FRINGE』等のエイブラムスが携わったTV作品を
観たことがないので映画監督としての彼しか知らないのだが、
彼の映画ってどれも、良い意味でも悪い意味でもアッサリ味。
コテコテのハンバーグ(映画の題材)でもおろしポン酢を
かけたみたいにアッサリ後味に仕上げてしまう。
(ロロ・トマシさんのレビューの『無味無臭』
という表現は恐ろしく的確だと思う)
ウェルメイドではある。だがインパクトがない。
あるいは理性で作ってる感が否めないというか。
『スターウォーズ』の新作も楽しめる出来にはなりそうだが
革新的な傑作!とまではいかないのではという予感がします。
本作品でもその印象は同じ。
見せ場見せ場の連続を魅力的なキャラとユーモアそして
ドラマで繋いでみせて2時間超の上映時間が嘘のような
快テンポで非常に楽しいのだが、
観賞後3日くらい経った後は、スポックの怒号と最後の格闘戦と
赤い森林くらいしか具体的に思い出せない。
それでも、スポックの内面の変化を描く部分については
これまでのJJ監督作品中で最も感動的で、本作は監督の
フィルモグラフィにおける現時点での最高作と言って良いと思う。
というわけで、4.0判定!
ぶつぶつ書いたが、並の大作より確かに一段上の面白さで満足。
まあしかし……こんだけ楽しませてもらって文句ばっかし書いてる
僕も大概ヤな奴である(苦笑)。
〈2013.8.24鑑賞〉
理性と感情のバランス
個々のシーンやエピソード、そして映像も素晴らしく見どころも多い。
しかし、それらを線で繋ぐと「?」って感じになってしまうのはなぜだろうか…。
ロジック不足なのか、ストーリーテリングなのか、テーマに一貫性がないのか…。その辺は私には良く分からないので、今後プロの評論家たちの感想を待ちたいと思うが、見ている側に汲み取り繋げる能力が必要な作品なのかもしれない。
スピーディーな展開の中に織り込まれる理性と感情の綱引き。スポックでさえ全く論理的でない行動をとってしまう。興味深いテーマを扱いながらも観賞後に残った率直な感想は「なんかゴチャついてたな」というものだったのは残念な気がした。
、
愛が弱点・・宣伝文句に難あり。
売り込みの宣伝文句が頂けません。
本作品の主題が揺らいでしまうと思うのですが、そもそもこの手のシリーズモノで主題はあるののか疑問ですが。
前回同様、俳優陣の人選がテレビシリーズを観たおっさん世代には感激です。
確かに若かったらあんな顔をしていただろうなと納得させられます。
今回の作品の良い所は、そこしか無いように思えます。
前回と違い内容は、テレビシリーズの脚本に毛が生えたぐらいでしょうか。
DNA操作による新人類と呼べる完璧な兵士。
ブレードランナーのレプリカントの悲哀も無く、ただ暴れる・・・
ここを掘り下げれば、面白い作品になったように思えます。
娯楽映画でありながら、バットマンシリーズの人間の正義とはを考えさせる作品でも無く、ただの娯楽作品です。
その為、CGが嫌いな方は観ない方が良いでしょう。
CGの勉強として観る方にも、驚嘆する描写も無くどうでしょうか。
ただ仕事で疲れた方でSFが好きな方にはお勧めです。
下手に推測する事も必要ありませんので、ぼーと観てれば、そこそこ面白い作品です。
くれぐれも期待して映画館には行かない様に。
よく出来てる。が……
旧来のスタートレックを踏襲し、よりグレードアップしたリスタート二作目。
魅力的なキャラクターの人間関係は丁寧に描かれ、アクションあり、知的な読みあいあり。
なのだが。展開が唐突でついていけない所がある。
たまたまそうなったご都合主義な展開がそこかしこに。
たとえば。
悪役のハリスンがなぜ事前にあんな仕込みをし、テロをおこし、あそこへ逃げたかがわからない。結果的に彼の目的通りにはなったのだが、それ以外の望まない展開もありえたのではないか。終盤、地球でなにをしようとしたのかもわからない。
個々のシーンだけで見れば映像的にもよくできてるので、全体通した時の違和感が残念。
ただ、予告編やパンフに使われてるシーンがどの辺のシーンなのかを考えれば、そいういうことなんだなぁと、後になって納得した。そういう出来。
アンジャッシュ渡部に似た悪役
映画に笑いが無かったので、泉谷しげるさんキャラは必要です。
ワクワクするという意味では、面白かったけど、ちょっと長過ぎる感じがしました。
もう少し簡潔にまとめた方が、良い作品になると思います。
特に、オープニングで、どこかの星の原住民から走って逃げるインディ・ジョーンズみたいな船長のシーンは不要だし、エンディングの不死身の宇宙人カーンと戦うシーンが長い割に最後は、あっけなく終わってしまい拍子抜けしました。
途中まで、誰が本当に悪いヤツなのか解らないストーリーは良いのですが、最後まで曖昧な感じがしました。
スター・トレックの乗組員以外は、みんな悪人で間違いないんでしょうが、悪人らしさが伝わって来ませんでした。
それと、ミスター・スポックの命を救うために、艦長が規則を破って助けたのに、艦長が規則を破ったという報告書をスポックが書いた事に対して艦長が怒っていましたが、スポック(バルカン星人)達は嘘をつけないのに怒っているのが不思議でした。
お色気シーンは女性科学者の下着シーンぐらいでしたが、もっとお色気シーンを出しても良いけど、下着姿を見せるシーンが唐突過ぎたので驚きました。
IMAX3Dと3Dの両方見てきました。IMAXがお勧めです。
『SUPER8/スーパーエイト』が駄作であり、『FRINGE』の謎解きがイマイチだったため、エイブラムス監督に対して、凄い偏見を持っていました。この監督が次の『スターウォーズ エピソード7』の監督をやったら、作品独特のフォースの世界観をぶちこわして、宇宙戦争の破壊シーンばかりに特化するのではないだろうかとまで危惧していたのです。 15日にいち早く3D版を見たとき、その危惧は強まりました。しかし、知人の試写会マニアや新聞評を読むと、スポックの心情の変化とカークとの深い友情を描く人間ドラマとして絶賛しているではありませんか。それには深い衝撃を受けまして、レビューがかけなくなり、もう一度見直してくることにしたのです。
せっかくもう一遍見るからには、同じ映像ではつまりません。冒頭のニビル星のシーンでは、アイマックス専用カメラで撮影してた結果。脅威の超高解像度映像が可能になったという触れ込みを信じ、それでは奮発してIMAX3Dで見ることにしたのです。
先ずは、IMAX3Dの感想から。
IMAX3Dは通常の3Dよりも高額で、2200円もします。けれどもその映像と音響の迫力は、圧倒的に違いました。まずスクリーンが通常のシネコンの一番大きいところの倍はありました。そして隅々までクリーンでシャープな映像なのです。何よりも違うのは、3Dの奥行き感です。通常の3D版が、平べったく感じてくるほど、生々しい遠近感なのです。そして、音響も凄い!座席がボディソニックのように振動してしまう超重低音から、抜けるような高音域まで、ダイナミックレンジが高くて生音に近い感じがしました。サラウンドも映像の3Dの奥行き感を高める立体的な効果に満ちていて、その場に居合わせているかのようでした。
冒頭の疑問点について結論をいえば、偏屈なスポックが一皮むけるヒューマンドラマとしても悪くなかったと思います。
バルカン星人と地球人のハーフであるスポックは感情を顕わにしない理性派。しかも規則や掟に厳格で、自分の命が危ない状況でも、ルール優先を貫くクールな人間だったのです。
カークとスポックの絆の深さは、いろいろアクシデントもあったけれど、スポックに宿る人情味を揺さぶっていきます。ただスポックを弁護すると、決して感情を捨てたのではないのです。バルカン星の崩壊と数多くの同朋の死を目撃してしまったスポックは、悲しみのあまりに、感情そのものを封印してしまったです。本来は人並み以上に情の強い持ち主。だから、余計に苦しかったのですね。
カークとの出会いは、スポックが固く封印した感情を解き放っていくのでした。具体的な場面はこうです。
カーンの襲撃を受けたエンタープライズ号の修理で強い放射能を浴びてしまったカークは、迫りくる死に怯えていました。そして、そばにいたスポックに問いかけるのです。
「怖いよ、この感情を克服するにはどうすればいい?」。
かけがえのない友人の死に臨して、涙を流すスポックを初めて見ました。あり得ないことです。
リーダーとしての資質を開花させていくカーク。スポックもその影響を少しずつ受けていたのでしょう。いままで観念の世界でしか受けとめてこなかった「死」ということが、、実際に目の前でかけがえのない友の死に直面することで、心の痛み。スポックは、理性と感情の相克に混乱しながらも、涙が止まらなくなるのです。
このシーンが象徴する心の通い合いがドラマに深みを加えました。
ヒーロー・ドラマには欠かせないのが、連帯感や忠誠心、そして自己犠牲といった不可欠の要素。うまくそんな人間味を盛り込み、大迫力の映像に負けない血を沸き立たせる宇宙サーガを作り上げました。
物語自体は、2009年にエイブラムス監督の手で再構築され、若き日のカーク船長らを描いた「スター・トレック」の続編。
惑星ニヒルの住民たちを、火山の大噴火による惑星崩壊から助ける冒頭から一気に壮大なアクションの渦に巻き込んで、画面に釘付けとなりました。
噴火口に閉じこめられたスポツクの危機を、ルール無視で救い出したカーク。しかし、規則違反を本部へ報告してしまうスポック。恩を仇で返してしまうKYなスポックの無表情ぶりには、思わず苦笑してしまいました。
今回、最強の敵としてカークたちの前に現れるのがカーン。彼は遺伝子操作で生まれた戦闘に特化したクローン人間。超人的な戦闘能力を持ち、おまけに聡明狡猾で冷酷な彼は、自分を裏切った宇宙艦隊と地球の破壊に執念を燃やし、凶悪ぶりを発揮するのです。
その手始めにカーンは、まずロンドンの宇宙艦隊データ基地を破壊。その対応のために招集された艦長たちの緊急会議の場を宇宙艇で急襲し、その多くを抹殺してしまうのです。その中には、カークが慕うバイク提督も含まれていました。カークは、カーンへの怒りを爆発させます。
主人公の敵役となるカーンでしたが、エイブラムス監督は、一概に悪役と決めつけられない被害者としての一面をカーンに持たせたところはいいと思います。
カーンを凶行に追い立てた背景には、黒幕がいました。敵対するクリンゴン星人との戦争を何としても起こさせたいマーカス提督の目的の為には、味方すら抹殺してしまう陰謀に巻き込まれてしまったのです。
マーカス提督は戦争を起こすために、エンタープライズ号まで攻撃対象とします。提督の新鋭艦の攻撃から逃れることはできないと決断したカークは、なんとカーンを釈放して共に新鋭艦に潜入して、乗っ取ってしまう展開が面白かったです。上司が裏切りの黒幕だったというのは、よくあることですが、敵役と呉越同舟で戦うというのはなかなかないと思います。
前作に続いて登場している個性あふれる乗組員たちの人物造形がよくで、カークの熱血漢ぶりやスポックのクールさはもちろんのこと、スポックとの恋人のウフーラやクルーたちとの激しい戦闘の合間のやりとりが絶妙。でも何と言っても、カーンの異様な存在感は不気味でした。ただ怖いだけでなく、その表情に同朋を気遣う哀愁を漂わせるという複雑な表情を、ベネディクト・カンバーバッチがうまく演じていたと思います。
見どころとしては、ラストの新鋭艦が宇宙艦隊本部ビル目がけて墜落するシーンが大迫力でした。生き残ったカーンがスポックと高所の飛行艇上で格闘するシーンもいいです。あと前に述べたカークがエンタープライズ号の動力部に突入して被曝するシーンでは、どうせ助かるだろうとわかっていても、手に汗握りました。何しろ、動力パルスのズレていた先端を、蹴って直すという原始的で乱暴なやり方で解決してしまうのですから、見ている方も足に力が入る分けなのです。
まさにハリウッドを代表するかのようなエンターティメント大作でした。
本丸通りで安心感!!
待ちに待った人もいるであろうに、
予約の時から殆ど空席の劇場。
足を運んでみたら、先行上映作品とは思えない空席の多さ!!
ど迫力体験したくてIMAXでの鑑賞。
スーパー8で痛い目観たので不安でしたが
評判を裏切らない出来具合。
C・パイン、Z・クイント、B・カンバーバッチとも
ばっちりで少々長いながら大変満足しました。
でも、あの空席の多さにスタートレックは
(多くのファンはいるでしょうが、)
ポピュラーに日本で認知されるのは難しいのかな・・・・?
これならスターウォーズEP7にも期待できる
今のところ、今年一番の作品で、ホントに最高
これを見た帰りに、思わずPenの特集号を買ってしまった
J.Jエイブラムスは スターウォーズエピソード7の監督に抜擢されたそうだが
ファンの期待を裏切らない「新たなスターウォーズ」を創造してくれると思う
前作を見てからだいぶ間隔があいていたため ついていけるかな?と思いつつ鑑賞したが
冒頭からすぐに物語に入っていけた
それぞれのキャラクターが、とても魅力的
特に、カークとスポックの友情関係には目頭が熱くなるシーンがある
エンタープライズ号のクルー達はお互いに仲が良くて、見ていて自然と笑みがこぼれる
映画館でも、他のお客さんから笑い声がけっこう出ていた
今作は、ぜひIMAX3Dで見ることをオススメします
個人的には、冒頭の、得体の知れない惑星(鮮やかな赤と黄!)をカークとボーンズが走っているシーンが、最高
クラブのシーンでの音楽も、雰囲気◎(ファットボーイスリム?)
提督の娘を演じるアリス・イブの、嬉しいサービスカット
カークでなくても目が釘付けに
きちんとスター・トレック『正史』につながっています。
J・J・エイブラムスによる2009年の『スター・トレック』の続編。って言うか、スター・トレック・サーガの新たな一作と言うべきだと思いますね。
実は、前作の『スター・トレック』の日本での成績が、他国に比較してイマイチであったので、今回は、日本向けプロモーションに力を入れています。“人類最大の敵は、愛だ”と言うキャッチコピーも日本向け。日本人には、そう言うエモーショナルなコピーが効くと言う判断のようです。
それにしてもねぇ。いやぁ、ネタバレになってしまうんで、書きませんが、ジョン・ハリソンが、“彼”だっとはねぇ。それなら、正に超人的なジョン・ハリソンの身体能力の謎も判ります。確か、ジョン・ハリソンの事は“圧倒的な悪”みたいな表現をされていたと思いましたが、その表現が腑に落ちました。それと今回、キャロル・マーカスが出てきていることが注目ですねぇ。ジョン・ハリソンとキャロル・マーカスは、その後再びかかわりが・・・。
監督のJ・J・エイブラムスはインタビューで、「自分は、スター・トレックのファンではない」と言っていますが、その言葉が信じられないほど、スター・トレックへの愛を感じます。既に『正史』が定められているスター・トレックにおいて、新しい物語を紡ぎだすのは非常に困難なのではないかと思いますが、非常に上手く新しい物語を描いています。
今回の事件の後、スター・トレックは“例の”5年間の探査飛行に出てしまうんですが、J・J版の探査飛行中のエピソードも、有るんですかね?
それと今回も、“ご本人”登場です。だれの“ご本人”かは、スクリーンでご確認を。
もしまた日本でヒットしなかったら絶対納得出来ない!
これまでファンでなければ馴染み難かった「スター・トレック」を、J・J・エイブラムスが万人受けするSFエンターテイメントとして再起動。
僕も「スター・トレック」のファンではなかったのだが、前作が大変面白く、今回の続編は心待ちにしていた。(今夏のハリウッド大作の中でも、「パシフィック・リム」と同じくらい楽しみにしていた)
率直な感想は…大満足!
スケールも迫力も前作以上!…と、ベタな言い方でしか表現出来ないのが悔しいくらい。
冒頭から早速引き込み、スリルに次ぐスリルはお腹いっぱいなほどで、エンタメ派エイブラムスのサービス精神が炸裂。
話題の中心は、ジョン・ハリソンを演じるベネディクト・カンバーバッチ。
単に悪役と一括りしてしまうのはもったいないくらい魅力的な存在。
僕はこういうスマートな悪役が好きで(ロキとか変身前のフリーザとかライバルという存在ではシャアとか)、エンタープライズのクルーにとっても脅威として立ち塞がり、映画にいいメリハリを付けている。
尚、ジョン・ハリソンというのは偽名。本名はファンならニヤリとなる筈。ファンでない僕でもその名は知っていたので。
物語はこのジョン・ハリソンとの戦いを中心軸に据えられているが、ただそれだけではない怒涛の展開は飽きさせない。
また、魅力的な悪役が登場すると、どうしてもそれだけが注目されがちだが、エンタープライズのクルーたちのドラマがしっかりと描かれていて好感。
無鉄砲なカークと常に冷静なスポック。水と油とはこの事だが、だからこそお互いの凸凹を埋め合い、友情は深い。
カークはクルーたちを身を犠牲にして守ろうとし、クルーたちもそんなカークをチームプレーで支え、時には命をも救おうとする。
固い絆に感動させられ、コミカルなやり取りはまるで家に帰って来たかのようにホッと安心させられる。
前作で晴れてクルーとなり、今作ではかけがえのない信頼出来る仲間であり家族へと成長していた。
これほどの魅力と面白味を詰め込んであるのだから、つまらない訳が無い!
もし、また日本でヒットしなかったら、日本の観客は他に何を求めているのだろうか!
自信を持ってオススメ出来る、これぞエンターテイメント!
さあ、エンタープライズ号、次なる冒険にも連れてってくれ!
全138件中、101~120件目を表示