「にぎやかな旅」トゥルー・グリット marさんの映画レビュー(感想・評価)
にぎやかな旅
いやー、いいなぁ。西部劇ってなんでこんなにしみじみ良いんだろう。
アメリカの時代劇みたいなもんだから、
日本でいえば忠臣蔵みたいなもんだろうか。
いちばん印象的だったのは、なんと言っても「シンプル」なこと。
テクノロジーで複雑化した現代とは違って、
「生きること」が本当に生々しくって、だから力強く感じるんだろうか。
原作・過去作との違いは考察ブログとか読んではじめて知ったけど、
見た限りではコーエン版の本作が一番いいと感じられる。
主人公サイドのコグバーンもマティも完璧じゃなくって、
悪役まで過剰に悪役じゃないというか。
そういうリアルな機微みたいなものの塩梅がちょうどよく、
すっと腑に落ちるけどしっかり心に残るものがあるっていう。
ラストの「私も彼とにぎやかな旅をしたの」ってシーン、本当に良かった。
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