「心の赴くままにマイルールで突き進む!」しあわせの隠れ場所 ゆなさんの映画レビュー(感想・評価)
心の赴くままにマイルールで突き進む!
こういうのが運命の出会いっていうのでしょうか。
白人と黒人が差別以上に区別されてる場所です。
裕福なリー・アン・テューイ(サンドラ・ブロック)ならずとも貧民地区であるその場所には白人は足を踏み入れたこともない所にマイケル・オアー(クイントン・アーロン)は住んでいます。
父の顔も知らず、薬中毒の母とは引き離され、転々とする事を強いられてきました。
家も住む所もなく、寒空の下、暖を求めて歩く少年にふと彼女は目を留めるのです。
それが彼でなくとも、きっと彼女は声をかけて、一夜の宿を喜んで提供したでしょう。
今までもボランティアや恵まれない人に施しを与えるそういった事は、それが仕事や母である以外の自分の喜びのひとつであったのだから。
リー・アンは彼の中に純真であり、汚れてない清らかな心、そして
お金では買うことのできない、自分が忘れてる何かを感じます。
初めてのベッド、家族からの愛に感謝する姿に、当たり前だと思ってたこの恵まれた事が、そうではないんだと改めて考えさせられるのです。
彼女のバイタリティさは猪のごとく、こうと決めたら自分のやり方でやり遂げる、マイルールの持ち主。
それを理解する夫、ショーン・テューイ(ティム・マッグロウ)の遥かに大きな心にもぐっと来たのですが、『あれは何かを心に決めた時の顔だ』っていう所がとても好きでした。
彼女の夫は彼にしか務まらないんだと思えた瞬間です。
そしてマイケルの並外れた運動能力、保護本能に気づき、アメフト選手としての希望の光を見出します。
彼はメリー・アンと出会った事で、夢のようなラッキーマンとなっていきます。
もちろんそれには彼の並大抵の努力がなければ叶わない事ではありましたが。
ふと頭をよぎります。
マイケルがリー・アンと出会わなければ、彼の人生はどうなっていたんだろうと。
ラストの実際の写真をみて、本当の家族になった彼らの姿には感動しました。
アカデミー賞授賞式の会場にもその姿がありました。
大きく手を振るリー・アンさんの姿。
サンドラと雰囲気がよく似てましたね~
人の話を聴く耳をもつ、はなのすきなうしとマイケルの初めての友達、小さな名コーチSJのコンビに笑顔にさせられました。
そして感動の物語の中にも、サンドラのコメディセンスの良さが時折顔をのぞかせてくれます。