「優しい心になれる、深イイ話。編集 | 削除」しあわせの隠れ場所 mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
優しい心になれる、深イイ話。編集 | 削除
全米アメフトリーグ(NFL)に所属する、実在のスター選手の生い立ちを綴った感動実話の映画化。驚くなかれ、実話って言ってもこれは過去の物語ではなく、つい最近の出来事、ほぼ現在進行形のお話なんですよ。
素直に“イイ話”ですね。いかにもアメリカ人が好みそうな題材ではありますが、これが実話だというのには驚きです(たとえ、話半分だとしても)。セレブな生活を送る、白人女性とその家族が、憐みから生活能力の無い黒人青年を救済する。ここまでなら、何となくありそうな話(少々、美談として鼻につきそうですが)です。ところが、生活を共にするにしたがい、実は黒人青年の素直さ、純朴さに女性の方が影響を受けていく。肌の色や偏見にとらわれず、自らの信じた行動に突き進むリー・アンが、マイケルと接することによって『彼が私の人生を変えたのよ』と語るほどの信頼関係を築くのです。この経過が、とても優しく映像に描き出されています。確かにこれは、リー・アンが金持ちだったからこそ、出来たことだとは思いますが、そこを差し引いたとしても、ハッピー・エンドとなるこの実話は、見終わってからとても暖かな心持ちになれました。『ああ、ホンマにエエ話やなあ~』って。
メガホンを取った、ジョン・リー・ハンコック監督の作風が、実は吾輩大好きでございまして、彼の以前の作品である「オールド・ルーキー」も、スポーツの世界(メジャーリーグでした)を舞台にした実話でしたが、とても暖かい感動を覚えました。うん、何かイイですね(但し、前作「アラモ」は大ゴケだったそうです…吾輩は、スルーです(^^;)。
さて本作で“アカデミー主演女優賞”にノミネートされているサンドラ・ブロックですが、『メリル・ストリープか?サンドラか?』って聞かれたら、吾輩はサンドラを推します。そんなに大そうな演技はしていないと思うのですが、今回の映画のストーリーに、彼女の持つ“ちょっとキツメの爽やかさ”が、上手くマッチしていたと思いましたので。もう、今日発表ですよね。何?ラジー賞も獲ったって?!よ~し、こうなりゃ両獲りで…(^^;。