しあわせの隠れ場所のレビュー・感想・評価
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誇りと勇気
コートを羽織るような夜の寒空、半袖でひとり歩く黒人男性に声を掛けられるか?
日々何となく気にはなるけど見なかったことにしたり、自分がやらなくても誰かがどうにかするだろう。と放ってしまう事がある。
洋服を買いに行った時にママが「自分らしいと思うものを選びなさい」とアドバイスした事や、マイケルが書いた論文は素敵です。
自分の道は自分で選び進んでいくものだけど、1人では決して得られないものがあって、人の助けだったり温かさに生かされているのだと感じました。
マイケルの純粋さと勇気と優しさは素敵なのですが、この家庭の子供のコリンズ、sjも真っ直ぐでかわいいです!
温かさと感謝を忘れないようにしていればこんな人間になれるかな(’-’*)♪
【80.4】しあわせの隠れ場所 映画レビュー
映画『しあわせの隠れ場所』(2009)批評
作品の完成度
実話に基づいた物語を温かく描き出したヒューマンドラマの傑作。裕福な白人家庭が貧しい黒人少年を家族として迎え入れるという、感動的なストーリーラインが観客の心を深く掴む一方、批評家からは物語の単純さや美談化を指摘する声も見られた。しかし、監督ジョン・リー・ハンコックの丁寧な演出と、サンドラ・ブロックの魂のこもった演技が、物語に説得力と奥行きを与えている。特に、人種や貧富の差といった重いテーマを、過剰な感傷に頼らず、家族の日常的な交流を通して描く手腕が見事。感動の押し付けがない自然な流れが、普遍的な家族愛や人間愛の尊さを浮き彫りにした。全体として、観客に深い共感を呼び起こし、心温まる後味を残す、高い完成度を持つ一作。
監督・演出・編集
監督は『オールド・ルーキー』のジョン・リー・ハンコック。彼の演出は、物語の核心である人間関係をじっくりと見せることに注力。マイケルとテューイ家の人々の間に生まれる心の交流を、細やかな表情や仕草を通して丁寧に紡ぎ出す演出力。フットボールの試合シーンも迫力があり、スポーツ映画としてのエンターテインメント性も両立。編集は、感動的なシーンやユーモラスなやり取りのテンポを巧みに調整し、126分という上映時間を感じさせないスムーズな展開。特にリー・アンがマイケルを乗せて車を走らせるシーンや、フットボールの特訓シーンなどは、編集によって感情の起伏が効果的に表現されている。
キャスティング・役者の演技
キャスティングは俳優陣の実力と役にぴったりのハマり具合が際立つ。それぞれの役者が、実在の人物に息吹を与え、観客の心に強く訴えかける演技を披露。
* サンドラ・ブロック(リー・アン・テューイ役)
貧しい少年マイケルを家族に迎え入れるテューイ家の母親リー・アンを演じた。社交界の華やかな女性でありながら、強い信念と正義感を持ち、時には激しい言葉でマイケルを守ろうとするパワフルな母親像を巧みに表現。ユーモアとシリアスさのバランスが取れた演技が、リー・アンというキャラクターに深い人間味を与えた。この演技は高く評価され、第82回アカデミー賞主演女優賞というキャリア初のオスカー受賞に繋がった。彼女の存在感と説得力が、作品全体の成功に大きく貢献。
* クィントン・アーロン(マイケル・オアー役)
孤独な巨漢高校生、マイケル・オアーを演じた。内気で優しい性格ながら、心に深い傷を負う複雑な役どころを見事に演じ切る。台詞が少ない分、表情や眼差し、佇まいで感情を表現する演技力。サンドラ・ブロック演じるリー・アンとの絶妙なコンビネーションが、二人の間に芽生える家族愛を深く印象付けた。彼にとって初めての本格的な演技だったにもかかわらず、その自然で繊細な表現は多くの観客の涙を誘った。
* ティム・マッグロウ(ショーン・テューイ役)
リー・アンの夫で、マイケルに温かく接するショーンを演じた。リー・アンの行動を静かに見守り、彼女を支える優しい父親像を好演。アメフトの知識でマイケルをサポートする頼もしい存在であり、過剰な感情表現を抑えた落ち着いた演技が、リー・アンの強い個性を引き立てる。家族の安定した基盤となる彼の存在が、物語のリアリティを増す重要な要素。
* ジェイ・ヘッド(S・J・テューイ役)
テューイ家の末っ子、S・Jを演じた。マイケルと最初に心を通わせる小さな存在。大きな体のマイケルを操るように指導する姿や、二人で見せるユーモラスなやり取りが、作品の明るいアクセントに。子役とは思えない達者な演技力で、マイケルの心を解き放つ重要な役割を担う。彼の存在が、マイケルがテューイ家に受け入れられる過程をスムーズに進める鍵。
* キャシー・ベイツ(ミス・スー役)
マイケルの家庭教師ミス・スーを演じた。ミス・スーは、マイケルの学業面を支えるだけでなく、彼の人生に深い影響を与える存在。アカデミー賞受賞歴のあるベテラン女優らしい、短い登場シーンでも強烈な印象を残す演技力。ユーモアを交えつつも、マイケルに真摯に向き合う温かさと厳しさを持ち合わせたキャラクターを見事に体現。
脚本・ストーリー
ノンフィクション小説『ブラインド・サイド 家族の「絆」の物語』を原作とする。実在のNFL選手マイケル・オアーの半生と、彼を支えたテューイ家との出会いを描く感動的な物語。脚本は、感動的な場面を丁寧に積み重ねつつ、人種差別や貧困といった社会的な問題もさりげなく織り込む。ただし、原作にはないドラマチックな展開や、テューイ家の美談化には一部で賛否両論。しかし、主人公マイケルが単に恵まれない少年ではなく、内なる優しさと才能を秘めた人物として描かれている点は、物語に深みを与えた。
映像・美術衣装
映像は、テネシー州の豊かな自然や住宅地の風景を美しく捉え、物語の温かい雰囲気を視覚的に表現。特にリー・アンが運転するSUVの車窓から見える夕暮れの景色は印象的。美術は、テューイ家の裕福で温かみのある内装や、フットボール場の活気ある様子など、細部にまでこだわりが見られる。衣装は、リー・アンのカラフルで洗練された服装が、彼女の個性を際立たせ、キャラクターを生き生きとさせた。
音楽
サウンドトラックは、カントリーミュージックやゴスペルなど、アメリカ南部を彷彿とさせる多様な楽曲で構成。物語の舞台設定に合った選曲が、作品の雰囲気を盛り上げる。主題歌は特にクレジットされていないが、Five for Fightingの「Chances」が映画の感動的な場面で流れ、観客の心に強く響く楽曲として広く知られている。
受賞歴
第82回アカデミー賞において、サンドラ・ブロックが主演女優賞を受賞。彼女は同年のゴールデングローブ賞や放送映画批評家協会賞でも主演女優賞を受賞し、数々の映画賞を席巻した。
作品 The Blind Side
監督 ジョン・リー・ハンコック 112.5×0.715 80.4
編集
主演 サンドラ・ブロックA9×3
助演 クィントン・アーロン B8
脚本・ストーリー 原作マイケル・ルイス
脚本ジョン・リー・ハンコック B+7.5×7
撮影・映像 アラー・キビロB8
美術・衣装
美術マイケル・コレンブリス
衣装ダニエル・オーランディB8
音楽 カーター・バーウェル A9
幸せはどこにあるかわからない
ローレンス.テイラーにも感謝⤴︎
タイトルのBLIND SIDEから飛び出して大切な仲間を守るためのレフトタックル。まさにマイケルオアーの天職ポジション!
単なるスポ根映画かと思いきや大間違いの傑作!
“アメリカ南部“の人種を超えた素敵な家族の実話!
「情けは人の為ならず」と言いますが
「彼が私の人生を変えてるの」という台詞通り
マイケルもそうですが、デューイファミリーもマイケルはなくてはならない大切な存在なんですね。
キャシーベイツの真打ち登場シーンなど映画の醍醐味カタルシス満載で、もう涙腺ゆるゆるです。
さらに粋な台詞のオンパレード!
最後の「ローレンステイラーにも感謝」と「開始1秒」はオープニングシーンを思い出し鳥肌モノ
映画史上最高のエンドロールは涙であまり見えてません
愉快痛快サンドラさん
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ドラッグ中毒の親と引き離された高校生のマイク。
サンドラが哀れに思い、自分の家庭に引き取る。
マイクは体が大きいだけで無能な存在だったが、
保護能力やっけ?身近な者を守る意識だけは群を抜いてた。
やがてアメフトでその能力が開花し、花形スターになる。
多くの大学から誘いが来るが、サンドラ夫婦は母校を選択。
でもそれが問題になる。母校を強くするために子供を保護し、
母校に送り込んだのでは?と問題視された。
調査を受けたマイクは、サンドラに不信感を抱き、家出。
サンドラはマイクを探し出し、改めた自分の考えを話す。
あなたの好きな道を選べばいい、と。
こうしてマイクは無事、両親の母校に入学することとなる。
そこでも活躍し、NFLの選手になる。
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孤独やコンプレックスに苛まれたシャイな少年が、
受けた愛と努力で才能を開花させる話。
実話ベースの話らしい。
TVで見ると集中できんことが多いけど、
この映画は何か共感できて、ずっと集中できた。
やっぱり映画の内容にもよるんやなと思った。
この少年の存在が少し自分に似てたというのもある。
でもこの映画最大の見どころはやっぱりサンドラだろう。
やや高飛車だが、慈愛に満ちた素敵な人物だった。
慈愛に満ちたサンドラが演じるだけに、説得力もあった。
ただこの人物、痛快で共感できる部分は多いんだけど、
もし身近にいたらちょっと面倒くさい存在かもねw
あとアメリカって日本人から見たら不思議な国やなあ。
サンドラ夫婦の何が問題になったのか全く分からない。
日本で同じことしても、全く問題にならんよな多分。
ステルスマーケティングの匂い‼️❓
ハートウォーミング💛
オスカーとラジー
序盤のシーンがにくい演出。まるで警察で取り調べを受けているかのようなやりとりだったけど、終盤に何か事件を起こすんじゃないかと冷や冷やさせられた。ブランコに乗ってる子供を後押ししたり、生き別れになった兄と会ったり、実家近くの不良どもと会ったとき等々。まぁ、車で事故ったのはビックリだったけど、事故だからしょうがないか・・・
原題のブラインドサイドというのも、クォーターバックだけが花形とされていたアメフトにおいて革命的な攻撃防御みたいなレフトタックル。よくわからなかったけど、クォーターバックの守護神みたいな存在?相手のクォーターバックの死角から攻撃するポジション。
知能指数などなど学業は全くダメだけど、守護本能だけは特異的に優れていたマイケル。つらい麻薬や暴力などの悪環境に育った選手は粗暴になるという定説を打ち崩すかのように、穏やかな平和主義者になったのだ。よくあるアメフト映画とは一味違ってたなぁ。
この映画によって、オスカー女優になってしまったサンドラ・ブロック。同じ年にラジー女優賞を取ってしまうところが憎い(笑)。やっぱりマイケルが守護天使だったのか。オスカー女優のキャシー・ベイカーも守ってたのかもしれない・・・
【2011年視聴】
彼が私の人生を変えたの
予想通りの展開だが、心洗われる名作
ストーリーとしてはよくあるお涙頂戴系とも言えるが、これが実話となると観方がガラッと変わる。ものすごく良いお話だ。
マイケルを包み込むテューイ家皆の広い心は、私のような凡人には到底理解できるものではないほど慈悲深い。長女にいたっては、多感な時期にもかかわらず神対応の域すら遥かに越えていると言える。
良いお話過ぎて観ている側としては少々斜に構えてしまうほどだが、マイケルの「保護本能」のシーンはやはり無心になって泣ける。随所でテューイ家の人々を守るシーンも良いし、部活のコーチを守るシーンは格別だ。審判への敬意の心も見逃せない。
どうしても「金持ち喧嘩せず」的な色眼鏡が本作の純粋な良さを邪魔してしまうが、マイケルが風船に気を取られるシーンは嫌味無しに素直に名シーンと言える。
愛と信じる心
前知識ゼロで何気なく見始め
気づいたら何度も涙ホロリ、、
主人公はジャンキーのママのもと、
ホームレスのように暮らしてきたビックマイク
かと思いきや
彼と出会い、家に迎えいれた裕福な白人女性
彼女はとにかく自分の信念のままに動き
時に傲慢でありながらも大切な人を信じる心を決して忘れず慈悲の心と愛で動きます
もちろん彼女の財力有きだけれど同じ立場であっても同じ行動をとれる人がどれだけいるでしょうか
彼女の家族、おおらかで彼女の1番の理解者のパパ
美人でスポーツも万能だけれど他人の目より自分の目を信じる長女
とにかくどこにも人を上下や優劣で見ない
息子
全てが暖かく、強い
自らの価値観や人間性を何度も問いかけられる作品でした。
残念ながら、アンクル・トムの小屋
個人的な成功劇。
この話では黒人に対する差別が無くなったとは言えないし、貧困が無くなり、格差が是正される訳では無い。
従って、昔から語られるアンクル・トムズ・ケビンって事になってしまう。残念ながら。 また
、大学への入学に忖度があったか、なかったかが調査が入っているようだが、真実が語られているとは言い難い様な気がする。残念ながら。
キリスト教的保守主義だと思う。言葉を変えるなら、共和党支持者が出来る善意の最先端って事だ。
【保護本能高き、哀しき出自の黒人青年に差し伸べられた人種偏見のない優しき、白人の手。”白い壁”を周囲の手助けと自らの強い意志で乗り越えた実話ベースのヒューマン・ドラマである。】
■プロのアメフト選手マイケル・オアーの里親になった主婦の周囲の偏見に屈せずに、自分の子として育てた姿が、印象的な作品。
”いやいや、出来すぎでしょう・・”と言う声は、今作は実話ベースであるという事実に払拭される作品でもある。
◆久方振りに鑑賞した感想 <Caution!内容に触れています。>
・冒頭のアメリカン・フットボールシーンで、QBを守る”The Blind Side"の姿が、描かれる映像から始まるシーンから、秀逸である。
ー 何気ない、アメリカン・フットボールの試合のシーンであるが、その迫力に込められたその後の作品展開を暗喩させる。実に巧い。-
・そして、場面は転換し、そぼ降る雨の中、肩を落として歩く、マイケル・オアーに声を掛けるリー・アン(サンドラ・ブロック)の姿。
ー 普通は、声を掛けないでしょう。裕福な白人層が、得体の知れぬ大柄の黒人青年の声を掛け、車に乗せ、家に連れて行く。
だが、リー・アンのフランチャイズ経営で成功している旦那さんや、ヤンチャな息子”ST"や、娘コリンズも彼を普通に迎え入れる。
このシーンだけで、テューイ家の人々が、人種偏見を持たないリベラルな思想を持っている事が分かる。-
・一晩一万$するソファーに泊めて貰ったマイケル・オアーが、翌日キチンと毛布を畳み、静にテューイ家を後にするシーンも良い。
ー リー・アンはいち早く、マイケル・オア―の人柄を見抜き、声を掛ける。”もう、帰るの?”-
・マイケル・オアーが高校で肩身の狭い生活をしている時にも、ヤンチャな息子”ST"は”笑顔だよ!”と声を掛け、彼が一人図書室で勉強をしている際に、友達と勉強していたコリンズが自分からマイケルの席に行って一緒に勉強をするシーン。
ー きっと、誹謗中傷もあるだろうに・・。このリー・アンの二人の子供たちの行動には、親から引き継いだ確かなる人種を越えた善性を感じる。
このような細やかなシーンの積み重ねが、今作の真価を引き出している。-
・そして、マイケルが徐々に笑顔を取り戻して行くシーン。
ー だが、その陰には彼の麻薬に依存した母親や、彼が住んでいた荒んだ町に単身乗り込んでいくリー・アンの姿が、キチンと描かれているのである。-
■リー・アン一家が肩入れするミシシッピ大学への進級をするために、マイケルが努力する姿。だが、それをリー・アン一家”下心が有って行った。”と諮問されるシーン。
悩むマイケルに対し、“貴方が進む道を決めれば良いのよ!”と諭す、リー・アンの姿。
<今作が素晴しいのは、リー・アン一家が人種の偏見なく、マイケルを受け入れ、彼の未来を切り拓いた崇高な姿である。
例え、最初はリー・アンが、マイケルのアメリカン・フットボール選手としての実力を見抜き(映画の中でのコーチを差し置いての彼女が戦術を伝達するシーンの面白さよ。)、自分達の母校であるミシシッピ大学への進級を望んでいたとしても、最後にはマイケルの意思に、彼の行く末を委ねる姿。
今作は2010年公開作であるが、不寛容な思想が蔓延る現在であるからこそ、観たい映画である。>
サンドラブロックのシリアスな場面とコメディチックな表現の差が印象深...
サンドラブロックのシリアスな場面とコメディチックな表現の差が印象深い。
車のウィンドウを下げてこっちを見て泣いているサンドラブロックで泣いた。
続くハグで後ろに三人が見えるカットも最高だった。
テューイ夫妻の円満さが何とも言えない心地よさ。
映画としてどのくらい脚色されているかはわからないが、実話を元にしている時点で物語を受け入れさせる力がある。
ライフル協会~の話しはアメリカの銃社会の闇みたいなものも感じる。
冒頭と本作の内容ではローレンステイラーという選手のことが分からず、もう少しだけどう感謝しているのか知りたかった。
ブラインドサイドというアメフトポジションの意味、凄さがわからなかった。
もう一人のスティーブン君はどうなったんだろ?
スー夫人の民主党支持なの、の意味がわからなくてまだまだアメリカ社会の勉強不足と感じた、、、(汗
はっきり言うとリリーコリンズのチアリーダーがもっと見たかった。
実話に基づいた話。 親と引き離され彷徨っていたアフリカ系少年が、あ...
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