「全てにでかい」プレシャス ゴリラちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
全てにでかい
父親にレイプされ、妊娠・出産をし、母親には嫉妬心からひどい仕打ちを受けている。そして、あほだと言われ、勉強は必要ないと言われる。こんなひどい目にばかりあっているのに、彼女はなんて強いんだろう。
母親の怖さから、自分の受けている仕打ちを人に言うことができない。だが、めげないで毎日を一生懸命に生きている。
周りの人がなぜ今まで助けに入らなかったのだろうと思うが、自分で言わなければ分からないし、踏み込むことができない。それに、ひどい目にあっても、やはり心の中で母親への愛情が存在している。
フリースクールに通い始め、いろいろな理由から普通の学校に通えない子たちと一緒にプレシャスは勉強をする。前の学校では分かっていても、自分から発言することがなかったが、フリースクールでは、一人ひとりが当てられ自分の力を伸ばすことができるのだ。字が書けなかったプレシャスも、最後には中学生レベルのことまでできるようになるのだ。
彼女がこんなにも成長ができたのは、レイン先生のおかげだ。彼女のように親身になってあげれる人がもっと前に存在していればよかったのにと付くずく思う。彼女の家にお世話になったプレシャスは、テレビのクリスマスのようだと思う。今まで彼女に本当の愛を誰が与えたのだろう。
父親がなくなり、エイズで死んだのだと分かる。レイプを受けていたプレシャスもエイズに感染していた。恋をしたかったと彼女は思う。なんて皮肉なものだろう。思春期の子に対してひどすぎるものだ。
最後に母親と別れ、2人の子供たちと3人で生活を始めるが、ひどい親からやっと逃げられたのに、次には病魔が彼女を襲うのだろう。
だがきっと、めげずに彼女は頑張って生きるのだろう。