劇場公開日 2010年6月5日

「書くうちに評価が決まってきた!」告白(2010) xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5書くうちに評価が決まってきた!

2010年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

シュールな映像
アナーキーな物語
スタイリッシュな演技(者たち)

英語による修飾語が多い僕のレビューです。
そんなときは迷っているんですね。どう評価しようか、と。

映像は日本映画離れしている。
多用されるストップモーションとクロースアップ。
ナイフが、目が、耳が、シャボン玉が、爆弾が、
破裂が、血が、牛乳が、すべてのもの等価値で映し出される。
表現の限界に挑んだのかなとも思う。

人間のダークサイドをぐんぐん、見せつける。
復讐する教師役の松たかこにしても、
犯人の母親役の木村佳乃にしても、
バカな熱血教師の岡田将生にしても、
こんな役やってもいいのかってほどの徹底振り。
R25が納得できるストーリーでもあった。

そういえば、
この映画、ハリウッドでのリメークのオファーがあるという。
中島監督は「松さんの役はぜひ二コール・キッドマンで」
といってるらしい。そういえば、二コール・キッドマンが
最高に輝いていた「アザース」にどこか似ていると思った。
人間のダークな面と、物語の密室性ってところかもしれない。

中島監督の作品ははじめてみるけれど、
TVCFの作家だったようだ。
短時間で印象に残るようにするためには、インパクトの力が必要。
それを連続的に、絶え間なく描ききった力量は大したものだ。

こうやって、書き込んでいるうちに、
「告白」はすごい映画なのではないか、と思い始めてた。

ただ、楽しい映画を求めてる時には、見ないほうがいいとも思う。

xtc4241