ウディ・アレンの夢と犯罪のレビュー・感想・評価
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犯罪に手を染める典型的なエピソード
犯罪に手を染める小市民をウディ・アレンがしっかりと描く
総合:80点
ストーリー:75
キャスト:80
演出:80
ビジュアル:70
音楽:65
身の丈を超える成功を夢見る兄と、賭博と酒が好きな弟という、どこにでもいそうな小物達。金もないのにヨットを手に入れ、賭け事で勝ったあぶく銭に有頂天になり、実物を見てもいない怪しげな投資話を儲け確実だと思い込み、自分を本当の姿以上に大きく見せようとする。冒頭からもう見るからに危なっかしい。
だがこのようなどこにでもいる小物達だからこそ、引き返せない道を進んだ時に自分の器を超える事態に動揺してしまう。もともと小市民の彼らに、そんなたいしたことができるわけがないのだ。何も根っからの犯罪者や勇敢な英雄が登場するのでなくても、派手な活劇があるわけでなくても、流石にウディ・アレン、しっかりとした緊張感が伴う作品に作り上げる手腕が見事。
生々しい人間ドラマ
松本清張 TVスペシャル的な…
ウディ・アレン監督の作品は初めてかと思ったが『それでも恋するバルセロナ』を観たくらい。かなり今回の作品は、違うテイスト(☆o☆)
ユアン・マクレガー コリン・ファレルに惹かれて借りた。最近、デジタル化やCG 3Dが当たり前になってる中 新作DVDなのに 映像が古めかしいと思った👀‼だが この作品はハッキリとした映像は合わない。
眠くなるかと思いきや、かなりワタシ的には、楽しかった💡(夜中1時から観だし、夢中になっていた)
日本で言う松本清張スペシャルドラマ みたいな殺人者の心理が伝わる作品✨で 良かった😌
マッチポイントとかまだ観てないので借ぁ〜りよっと🎵ウディ・アレン監督は『それでも恋する……』にしろ、セクシーな女性や男優さん・キャストを選ぶのが上手いな!!!
ユアンとコリン……はまり役でとても素敵(💑▽💑)
ウッディ・アレンの安定感
「マッチポイント」「タロットカード殺人事件」に続く、ウッディ・アレン監督のロンドン3部作最終章。
喜劇作家として知られるウッディだけど、実は彼は自他共に認めるかなりの悲観主義者だ。だから悲しいコメディを撮る。この映画には悪意の破片がたくさん散ばっている。
「喜怒哀楽」とは、チェーンの鎖のように繋がっているのだと思う。そのチェーンが複雑に何本も絡み合い、ぐちゃぐちゃになって、コメディを産んだり、悲劇を産んだりする。そこにクラシックであからさまな音楽をつければウッディの映画になる。彼は現実を捉えているだけで、意図的に悲劇や喜劇を生み出そうとしているわけじゃないんだと思う。そこが彼の作品の安定感だ。
だけど、ユアン・マクレガーとコリン・ファレルの兄弟というのが、かっこよすぎる気が……。
フィリップ・グラスの音楽が印象的
女と博打には気をつけなさい的な作品です
2007年イギリス映画。108分。今年37本目の作品。ウディ・アレンのロンドン三部作最終章にあたるのが本作であり、シリアスドラマ。本作でもウディ本人は監督・脚本のみ。
内容は;
1、父親が経営するレストランの手伝いをしている兄は、将来は投資家として成功して悠々自適な生活を送ることを夢見ているが、肝心の資金がない。
2、一方、車の修理工をする弟はごく平凡な生活を夢描くかが、ギャンブル癖が直らない。
3、兄は自分が投資家だと嘘ついて美人の彼女をつくり、弟は多額の借金をギャンブルで背負い、金が必要になっていた矢先にある犯罪のオファーが。
犯罪に縁のない育てられ方をされていた兄弟が犯罪に手を染め、転落していく人生劇。そのきっかけが女とギャンブルとは、男の弱点を容赦なく本作はついてきます。
「成功を手に入れるためにはリスクを背負わなきゃならない」なんて、よく耳にする格言じみた言葉でどんどん人が悪に染まっていく姿に、ウディらしいブラックユーモアが感じられます。
しかし、本作が後半に進むにつれポイントになってくるのが数値化できない心の問題。それはギリシャ神話の時代から語り続けられる心理学なのですが、現代に当てはめてもすごい密度で物語を力強く推進させていきます。
「インテリア」同様、最後はほんとまじで不条理そのものです。でも、それを観てて何故かカタルシスを感じている自分がいる。他人の振り見て我が身と良く言われますが、このカタルシスは我が身のように作品に集中してしまった自分がいて、映画が幕を下ろして架空の物語だったのだとホッとしていたからなのかもしれません。
女性は本作をどう観るのかが気になります。
ゴツイ!コリン・ファレル
ダメ男な兄弟・・・最後は身を滅ぼす
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