掌の小説

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掌の小説

解説

文豪・川端康成が長年に渡って書き溜めた122編からなる掌編小説集「掌の小説」を原作とする4編のオムニバス映画。「アコークロー」で注目を集めた岸本司、「Lost&Found」でオースティン映画祭グランプリに輝いた三宅伸行、「美式天然」でトリノ映画祭グランプリを獲得した坪川拓史、ドキュメンタリーやCMなど多方面で活躍する高橋雄弥ら4人の気鋭監督が集結。出演は吹越満、香椎由宇、福士誠治ほか。2009年の第22回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門にて上映後、2010年劇場公開。

2009年製作/80分/日本
配給:エースデュース
劇場公開日:2010年3月27日

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(C)「掌の小説」製作委員会

映画レビュー

2.5自己満足とこだわりの世界を行ったり来たりしているなぁ・・・

2009年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

東京国際映画祭 “日本映画・ある視点”部門。 当日券、いち早く完売したのは今作でした。 もの凄く良い作品なのかもしれない、と期待をしたのですが、 劇場に一歩足を踏み入れビックリ!ただ収容人員が少ないだけでした(苦笑) 上映前に舞台挨拶、上映後にティーチイン。 なんと上映前の舞台挨拶、監督・役者を含め、 総勢11名もの人が登壇されました。こんなに多くの人が 舞台に上がるのは初めてみました。おそらく、司会者が、 舞台挨拶進行慣れしている八雲さんでなければ、グダグダになっていた気がします (わたしは、この女性パーソナリティーの司会が、一番好きです。合いの手を入れるのも上手い)。 そんなこんなで、 ちょっとしたお祭りムード&登壇者が「足元の悪い中ありがとうございます」と 挨拶をするたびに、「(やべぇ、傘持ってきてねぇよ)」とブルーになりながら上映を待ちました。 ☆彡     ☆彡 う~ん、好みといえば好みだけど、 これは、好き嫌いの差が出るぞ(←なんど使った、このセリフ) しかも、嫌いのほうが多いんじゃないかな・・・。 『笑わぬ男』  岸本司 監督 『有難う』   三宅伸行監督 『日本人アンナ』坪川拓史監督 『不死』    高橋雄弥監督 川端康成さん著書『掌の小説』に収められた4作を どこかで繋げながらオムニバス形式で描かれていきます。 完全なオムニバス形式でない証拠に、 1作終了するたびにエンドロールは流れませんし、 登場人物であったり、なにかの物であったり、 細かい部分ではあるのですが、繋がりを持たせています。 4話全作に登場する役者が、奥村公延さん。 好きな役者さんで、存在感のあるかたですからねぇ。 見た目はそうでもないのですが(失礼な)、 作品全体を通してみると、とてもドッシリと されていて、まさに大黒柱という感じでした。 〈 たこ 〉 〈 さくら 〉 他にもキーになるのは、このふたつ。 奥村さん、たこ、さくら、そして川端康成著書。 これだけ、揃えば想像もつく。そう、いかにも 日本、これぞ日本との世界が広がる。 上映後、監督への質問よりも、 劇場に、いらっしゃった外国人のかたに、 この作品の感想をうかがいたかったです。 いったい、どのように感じたのか、その感想を。 外国人=英語の字幕つきなわけですが、 その英訳に、言葉の限界、逆に洋画を観たときにもあるのかな、と疑問が。 一例を挙げると、 2本目の『有難う』。 英訳タイトル『Thank you』と表示。 日本語のニュアンスって、ここが難しいところで、 『有難う』と『ありがとう』と『アリガトウ』って、同じ言葉でも 漢字を混ぜるのか、平仮名なのか、片仮名なのかで、伝わる印象と同時に、 筆者が伝えたい思いも異なりますよね。いかにも日本文学の映画化という 印象が強かったので、外国のかたに、この世界を正確に伝えるのは、なかなか厳しく思えました。 ☆彡     ☆彡 川端康成への愛情、 各監督の表現へのこだわり、 芸術性と自己満足の境を行ったり来たりしていました。 だから、客電点灯して、 速攻で、帰ってしまう、 お客様も数多くいらっしゃいました。 坪川監督のお話ですと、 来年4月か5月くらいに、 ロードショー公開される見込みだそうです。 ただなぁ、この作風だと、 香椎由宇さんや、吹超満さんといった 有名処も出演されていますが、アート系の限定公開でしょうね。

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septaka

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