「ばかめ、ばかめが・・日本をどうするのだ・・・」桜田門外ノ変 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
ばかめ、ばかめが・・日本をどうするのだ・・・
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映画「桜田門外ノ変」(佐藤純彌監督)から。
NHK大河ドラマのように、物語が淡々と進み過ぎて
あれっ?、これで終わり?と物足りなさを感じてしまった。
そこで、私が気になる一言に選んだのは、
大老・井伊直弼を桜田門外で襲撃した主人公たちではなく、
殺された「井伊直弼」が籠の中で呟いた死ぬ直前の台詞である。
腐敗した世の中に不満を持ち、その一番大きな原因とされる
大老を殺害することで、世の中が変わると信じて襲撃を企てた。
そして彼らは目的は果たしたが、簡単に世の中は変わらなかった。
逃げ惑う中で、以前「共に手を取り、この国の道を正そうぜ」と
約束を交わした同士に「大老襲撃は本当に正しかったんかいや」
「なんぞ変えることができたんかいや」
「まちごうとりゃせんだかいや」と訊ねら答えられないシーンが
一番印象に残った。
そんな会話を予想したかのように、鉄砲で撃たれ槍で刺されながら
大老が呟く。「ばかめ、ばかめが・・日本をどうするのだ・・・」
正しい、正しくないは、後の人たちがが評価するのだが、
少なくとも私は、今の日本をこうしたい、という考えはあったぞ、と
言いたげな台詞であると感じメモをした。
お前たちに任せて、日本は守れるんだな、と念を押されたような台詞。
物語とは関係ないかもしれないが、最後まで逃げ回って終わった結末に
大きな意味が隠されていたのかもしれない。
もう少し、私たちの予想を裏切る結末が欲しかったなぁ。
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