劇場公開日 2010年1月16日

「水にまつわる過去と現在と未来予想図」ブルー・ゴールド 狙われた水の真実 septakaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0水にまつわる過去と現在と未来予想図

2010年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

今作、お水に関するドキュメンタリーです。
食シリーズドキュメンタリーのお水版と思っていただければ大丈夫。

朝1回のみの上映もあってか、
若い人から御年配のかたまで、
座席は6割ほど埋まっていました。

☆彡     ☆彡

現状→大企業の暗躍→抜け目のない政治家→立ち上がる市民たち
なんだ、この展開?『キャピタリズム』のお水版って感じにもとれるよな(苦笑)

“水は資源になる”

数年前から雑誌などで読みましたが、
実際に水に関る戦いの実話を切り取ったドキュメンタリーです。

日本にいると
空梅雨後、ダムが空っぽになって
水が足りない、と騒ぐ程度ですが、
世界には、水を得るために、国と市民が闘い、
死者を出すほどの争いをしているといった、
日本では考えられないような出来事を目の前に突きつけられます。

ただ、申し訳ないのですが、
食に関するドキュメンタリーを3作品観た
私は、この展開方法に食傷気味なところも
ございまして、正視をしつつも、どこかしら
斜めから観ている自分も、そこにいました。

◇   ◇

“水利権”

日本に関して
頭に浮かんだ言葉。

関東圏に来てからは聞きませんが
名古屋在住時代はニュースで、それを
耳にすることが、しばしばありました。

簡単に言っちゃえば
水を利用する権利です。

東海地区、
市町村によって
使える水、使えない水があったんです。

これ実際の話で、
現在も続いているのかな?

名古屋市緑区と豊明市。
行政境が隣接しているのですが、
水不足の際、豊明市は断水中の時間帯に
名古屋市緑区は、平気で水を使えていた、そんな信じられない話があったんです。

これ、水利権があるかないかの差なんです。
日本国内同士だからなにもおきませんが、
違う国同士なら戦争になってもおかしくありません。

映画内でも触れられていましたが、
近い将来、石油資源を巡って起きていた戦争が
水資源に取って代わる時代が来るのかもしれません。

☆彡     ☆彡

上映終了後、
水の大切さを扱った映画だったからか、
いつもよりもお手洗いに行く人が少なかったです。

えっ?わたし?
我慢できずに行ってしまいました(苦笑)

興味のあるかたは、劇場に足をお運び下さい。
ただペットボトルの水を持ち込むと、上映後
冷たい視線を浴びるかもしれませんので御注意くださいませ。

septaka