「恐怖度、前作比50％」REC レック2 浮遊きびなごさんの映画レビュー（感想・評価）
恐怖度、前作比50％
前作『ＲＥＣ』は怖かった。マジで怖かった。
あのおぞましいラスト10分はまともに直視出来なかった程だ(まあビビリなだけですが)。
いわゆるＰＯＶ(主観視点)映画の中でも前作は、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』のような深みこそ無いが、恐怖・臨場感の表現・エンタメ性においてひとつの到達点だったと思う。
本作はその続編。おまけに監督も続投。期待するなって方が無理な話だ。
実際、今回も怖い。緊張感は相変わらずだし、ダクトのシーンや暗視カメラの活用法など、恐怖で顔が自然に引き攣ってしまう。
だが、やっちまった。
大抵の続編が踏む地雷を本作も踏んでしまった。話の風呂敷を広げすぎたのだ。
この映画では前作で蔓延した感染症の起源が明かされる。確かにそれは意外性があって面白いのだが、理屈の通じる存在だと分かった時点で、前作までの理不尽極まりない恐怖のエネルギーは減衰。
複数の視点で物語を語るなどの手法を盛り込んだ点も裏目に出た。作り手の意図が垣間見えた為に、作り物という印象が増し、観客がその場を体験しているような『生っぽさ』は薄れてしまった。
個人的には、怖さは前作の５割ってとこ。３作目も出そうな雰囲気だが……大丈夫？
ここ数日サイトをじっくり覗けなかったので返事が遅くなってしまいましたが……
マーク1616さん、コメントありがとうございました。
コメント戴いたのは初めてです! しかも共感してもらえたとなると、嬉しいもんです。
僕は思い付きませんでしたが、宗教的な面での説得力は確かにヨーロッパ圏の映画ならではのものかも知れませんね。大抵のアメリカ映画に無い、何だかモヤモヤネチネチした感じも日本人好みのホラーというか。
やっぱり人間、説明不能・理解不能なものが一番怖いと個人的には思うんです。これが今回の『２』で説明され尽くした時点で、もう『３』にはあまり期待できない……。
『13日の金曜日』シリーズみたく、３作目が３Ｄ映画になったら観に行くかも知れませんが(笑)。
一言一句,全くの同感です。ここまで評価が一致した方のコメントは大変珍しく全面的に賛意を表します。物語としては大変よく出来てるし、アメリカ映画で語られる同系の物語とは一線を画し、カソリックの伝統の重さ、深さの上で語られる内容の説得力がある。あるがしかし・・・・きびなごさんの評すがごとく,2は怖さ半減でした。理由も分析も全くの同感です。作る側としては説明したい気持ちも分からないでも無くはないが・・・、こうなると1で終わっていた方が伝説の映画になったことは間違いがないと言えましょう。しかし2までみても勿論、この手の映画としてはとてもよく出来ていることには変わりなし。続編は・・やめて欲しい。。です。
