劇場公開日 2010年5月22日

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「菅野、小池、池脇、宇崎、夏木、江口。俳優がみんないい。高知の言葉が...」パーマネント野ばら えみりさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0菅野、小池、池脇、宇崎、夏木、江口。俳優がみんないい。高知の言葉が...

2021年9月19日
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鑑賞方法:VOD

菅野、小池、池脇、宇崎、夏木、江口。俳優がみんないい。高知の言葉がいいし、吉田監督の映像は美しい。青春や人生の日常の時間の止まった永遠の美しさが風景とかぶる。墓に埋めるシーンも、海でやけに若い江口とのシーンも。一方でチェーンソーや小池の暴走シーンなどダイナミック。ボケてからの夜のチェーンソーの火花が花火のようにきらめくのもきれい。
菅野の方言はちょっと甘いけど、ふわっとした感じ、話し方が田舎の感じに合ってて許せる。
子どもが田舎を自由に一人歩き回るのも田舎ならでは。
おばちゃんたちのたくましさ。
西原の世界。男は皆最低で、女の子たちの連帯がある。出ていけなかった人たちは皆クズみたいな。でも、吉田の世界は優しい。
江口の非在感の描き方もうまい。デートしたトンネル、温泉場の感じ、温泉旅館の駐車場。電話ボックス。
少女たちの自転車のシーンもいい。壊れた自転車を見つめるなおこちゃんの表情だけで表現している。
菅野さんはかっこいいとベタ褒めだったけど、江口さんのちょっととうのたった感じがちょうどよかったかも。
右足のサンダルのエピソードは、原作どおりなのかわからないけど、あとから思うとほっとするのでよくできてる。ビールのふたも空いてないので、視聴者はここで何となくわかる。

えみり