「時間遺伝子?」きみがぼくを見つけた日 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
時間遺伝子?
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この映画は論理思考の人には向きません、考えると話に入っていけません、メロドラマ愛好家がたまには違ったシチュエーションで酔ってみたいというなら良いかもしれません。
タイムトラベラーといっても自分の意思で自由に移動できる超能力者ではなく遺伝子変異で発作のたびにトリップしてしまうのですからただの時間漂流者、実態は失踪癖の親父とさして変わりません。宇宙や太古に行ったりしているとテーマから外れますので物語上の意味ある時点へのトリップの抜粋という趣向。素っ裸というのはシュワちゃん以降のお約束かも。
劇中でも孤独な少女をたぶらかして妻にしたのよと責められますが全ては成り行きで悪気はなかったのでしょう。おとぎ話を信じる子供の頃からの付き合いならば荒唐無稽なロマンスもあるかもしれないと考えたのでしょう。
そもそも人類未体験ゾーンでの恋愛や結婚を描くのだから脚本家も頭をひねったのでしょう。すれ違いや子供の流産など負の面ばかりでは気が滅入るのでロトくじで大儲けという俗な効用も入れました。浮気でなく若い頃の旦那を呼べるのですから奥さんにも別の超能力があったのかもしれませんね。ヘラ鹿と間違えられて義父に誤射されるとは・・、娘に近づいた因果応報のような気もしますがこんな運命の皮肉は頂けません。
SFでなくファンタジー系ですから妙な医者の注釈など不要なのに入れてしまうのも心のどこかで強引な作り話への負い目を感じていたのでしょうか、見方をかえると精神障害者の結婚問題を隠喩している社会派ドラマにも思えます、正直よくわからない込み入ったお話でした。
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