「壮絶な実話」死にゆく妻との旅路 ピンクマティーニさんの映画レビュー(感想・評価)
壮絶な実話
以前から気になっていた映画。
実話にもとづく映画、しかもタイトルから結末はわかっているのでなかなか勇気が出ませんでした。
前半は、20数年連れ添った夫婦という設定のわりに、三浦友和さんと石田ゆり子さんに遠慮や距離が見られたり、ロードムービーとして間延びした感じがしましたが、後半はぐっと引き込まれました。
石田さんは減量して臨んだのでしょう、がんに侵されて衰弱していく姿は真に迫っていました。
どうしてあの方法しかとれなかったのだろうと他人からは理解できない夫婦の行動ですが、このご夫婦にはご夫婦の、思うところがあったのでしょう。
病院を抜け出すシーン、ひとみが亡くなるシーン、残された夫が号泣するシーンなど印象的な場面がたくさんありました。
説明的な演出やセリフをさらに思い切ってそぎ落としたら、もっともっとよかったのになぁと思います。いつも邦画を観て残念に思うところです。海外でリメイクされたらどんなふうになるだろう、見てみたいと思います。
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