「これはDVDも買うね、絶対」マイケル・ジャクソン THIS IS IT あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)
これはDVDも買うね、絶対
2009年アメリカ映画。111分。50歳の短い生涯のうち、45年をショービジネスの中に生きたマイケル・ジャクソンさん。わたくしは、母親がファンだった影響もあり、ずっと隠れファンでした。いまから13年くらい前には、来日公演にも行きました。
それ以来、MJはステージから遠ざかり、わたくしも遠ざかっていました。そして、今年の6月にうちのテレビにケーブルをつなげ、はじめて見た早朝のCNNで彼が心肺停止状態になったと知り、けっこうショックでしたが、同時に安心もしていた自分がいました。そして7時くらいに彼の死亡が伝えられてからは、一切、それ以降のメディアの情報は遮断して喪中にはいっていたものです。(というか、ご都合主義のメディアが嫌だったのです。)
それから時を経て現在、本作鑑賞をもって正真正銘の「お別れ」でございます。MJがスクリーンに現れると、それまで彼につきまとっていたゴシップや情報は一気に頭から吹き飛んでしまったのは、13年前のライブで彼がステージに現れて踊り始めたときとまったく一緒の感覚。
ようは彼は本物のエンターティナーなのだ。
本作は、それまでうかがい知ることのできなかった音楽家としての彼の一面も観ることができます。とくにミュージシャンに指示をだしてアレンジを加えていくシーンは珠玉もの。
世の中のミュージシャンの多くは最初がよくても、その後、残念な変わり方をしていくものですが、彼の場合は、混沌としながらもその中心に非常にピュアなものを感じました。そして、そのピュアさが段々と痛々しくなっていくのです。
聞くところによると、彼は苦しむこともなく息をひきとったそうですが、本当に良かったことだと思います。この世界には、ひょっとしたら神様なるものが本当にいるのかもしれないと思ってしまいました。
ほんと、お疲れ様でした。