「ダブルのは歴史か現実か」海角七号 君想う、国境の南 ヤマザマンさんの映画レビュー(感想・評価)
ダブルのは歴史か現実か
台湾の南の街恒春での出来事。とても面白く拝見しました。最初はバラバラな感じの人物たちが纏まって行く感じ。特にラストのライブで最高潮に達するのがとてもとても良いと思いました。
日本語の手紙を読みながらストーリーが展開するのですが、登場人物たちが自分勝手な生活感を出しながら時にはコミカルにあるいは南国流なのかいい加減に生きている姿が手紙の淡々とした流れに不思議にマッチしていると思います。議長、爺さん、小学生、警察官、修理工など個性的だけど台湾のどこかにいそうな人物たちも光ります。
又主人公の阿嘉の郵便配達のひねくれたいい加減さや真面目だがイライラしているバイリンガル日本人友子。この二人の出会いが一見不自然なようですが、手紙つまり大きな流れを媒介して化学反応するのも納得です。
結局国と国との関係は不自然ですが、台湾と日本の関係、特に人と人との関係は自然で力強いと感じました。
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