十三人の刺客のレビュー・感想・評価
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感動しました!
劇場で見ました。稲垣君の非情な主君ぷり、斬りあいのシーンで弓矢や仕掛けがすごいところに興奮しましたが、一番は窪田さんの目が興奮しました!人を斬ってから目がはっきりと変わったところ、本当にすごくて感動しました!この映画で窪田さんを好きになりました!!窪田さんはこれから絶対有名になる!ならなきゃおかしい!と当時は興奮してました。
DVDで二度目観賞。やっぱり仕掛けと弓矢には興奮する。当たり前だけど、窪田さんが今と比べるとなんだか幼い印象(笑)窪田さんが火を放つシーンの目が今までの目と違うからやっぱりすごい。初回で見た時ほどの感動が得られなかったのが残念だけど。虫の息になったところは本当に苦しそうというか、演技でこれが出来るからやっぱりすごい人と思いましたね。稲垣さんは相変わらず非道っぷりと奇行がすごい。でも、イケメンだから顔と声が聞こえると、ちょっと癒される。
六角さんの最後の狂いっぷりがすごかった。
劇場で見たときも思いましたが、誰かと見る場合、血や残酷なシーンが多いので、同行者は選んだ方がいいです。斬りあいシーンも長めだと思うので、そういうものを楽しめる人はいいかも。個人的に斬りあいシーンは途中で飽きなかったです。ちょっといやらしいシーンもあり。
単純にリメイクした様では無い…のかと
リメイクだと思って観に行ったら違った。これは完全なるオリジナル作品でしたね。だから何故『十三人の刺客』とゆう題名に拘ったのか…よく解らない。
ひょっとしたら《十三人》とゆう数字に拘ったのか?東映時代劇を代表するオリジナルに敬意を表したのか?…いずれにしてもこれはれっきとした東宝作品。だからなのか?十三人が集合する過程に、どことなく黒澤時代劇の要素が見え隠れしていた。最後に仲間に加わる伊勢谷友介に到っては、あの『七人の侍』で三船敏郎が演じた“菊千代”を彷彿とさせるキャラクター。
厳密には、三船の役は侍になりたい農民の出に対して。伊勢谷の方は、「侍がなんぼのもんだ〜!」と、逆に毛嫌いするキャラクター設定になってはいましたが…。
それでも、如何にも東宝作品らしい登場人物設定の前半部分でした。
一転して、後半の長時間の戦いにおける舞台設定・戦い方を見ると。一見『七人の侍』風で有りながらも、美術セットを始めとする内容的に出来上がった作品の雰囲気は、『将軍家光の乱心・激突』が最も近いかな?と思わせた。
題名からオリジナルと同じ内容を期待して観に行くと、肩透かしを喰らう感じですが…。それでもこの作品が年間ベスト1を獲得しても決して驚きません。娯楽時代劇としたら文句の付けようも無い位です。
こうなると後はもう好き嫌いの基準で判断するしか無いですね。
でも、当初は絶対に漏れてはならない計画。
途中から市村正親に気が付かれ、逆に腹の探り合いにはなったものの。どこの馬の骨とも解らない古田新太が金銭を要求した際に、「面白い!」…って?良いのかそれで!!
あっ!文句付けちゃった(汗)
個人的に時代劇は、黒澤時代劇を始めとする、リアリズム重視な作品を観たのが始まりでは有ります。その後東映の娯楽時代劇を数多く観る機会に恵まれた結果、沢島忠監督を始めとする東映の痛快娯楽時代劇が好きになっていた。
それだけに採点に関してはもう単純に好みの問題です。
(2010年10月10日TOHOシネマズ西新井/スクリーン7)
ラストバトルのために…
(原作は未視聴)
日本のエンターテイメントも捨てたもんじゃない。そう思わせてくれる一作。
物語は、めっちゃ悪いお殿様を選りすぐりの侍十三人で暗殺するという話。なんのひねりもなくめちゃくちゃシンプルだが、登場人物に感情移入がしやすく、とてもいい方向に作用している。感情移入がしやすいということは…ラストの壮絶極まりない死闘展開にも生きてくる。
自らを消耗品とさせた、エクスペンダブルズな野郎共がこぞって殺しあう。これがつまらないわけがない。
ヒーロー的な見せ場や無双が最初にあり、
そこからだんだんとリアルな命のやり取りへと移っていく。もうやめたげて!辛い!と思わせる戦いをこれでもかと見せられる。
中盤の三池崇史全開の楽しいシーンが思ったよりあって、楽しんだが故に、あのキャラが死ぬのは辛い!辛すぎる!と感情移入もスムーズ。
ラスト50分のバトルは圧巻としか言いようがない。それはひとつの幕末論や侍論に発展していく。
この映画を語る上で最も重要なのが、
悪役である。
映画の大半は悪役造形がしっかりしていれば良し。悪役良ければ全てよし。だと思っている身としては、今回の悪役は大合格。
ジャニーズからのキャスティングは萎えることが多いのだが、稲垣吾郎ちゃんは最高。
卑劣感としても最高だし、言っていることの筋が意外と通ってるいけすかなさも最高である。
個人的には、ベスト伊勢谷友介だった。
今作は、三池崇史のいい所が詰まっていて、三池崇史のガッカリするところは意外になかった。
日本映画も、三池崇史監督も、捨てたもんじゃないなあと本当につくづく感じる一作だった。
まともにリメイクする気無いでしょ!?
1963年のオリジナル版を観ていなければ、純粋にアクション時代劇として楽しめたと思うが、オリジナルが好きで何度も観ている者からすれば、設定が同じ、ストーリー展開もほぼ同じ、セリフまで全く同じ箇所が多数あるので、比べざるを得ない。
オリジナルでは戦(いくさ)の無くなった時代で、侍が真剣で戦うとどうなるか?と、侍の生きる道とは?がテーマとしてしっかり描かれていたのだが、本作ではそこらへんの描写が上っ面だけ!
オリジナルでは新左衛門と半兵衛の知と知のぶつかりが、落合宿での集団戦の中でも最後まで描かれ、13人が53騎を討つことにリアリティーを持たせていたのだが、本作では罠を途中で放棄し、しかも13対300てありえんでしょう!!
更にラストがオリジナルと違うのだが、新左衛門が自ら刃を受ける相手が変わっている事で、全く意味の無い死となってしまっている...
オリジナルの設定、ストーリーを踏襲しているのに、演出がむちゃくちゃなので、そのギャップに違和感ありまくりでした。
浪人 平山九十郎の扱いも最期までかっこ良かったので、監督はオリジナルでの侍たちの行動理由を全く理解していないのでしょう。
リメイク版のみに登場の山の民に関しては、あ〜やっちまったな て感じですね。
重い話しに笑いを差し込んだつもりなんだろうけど、見事に全すべり(失笑)
オリジナルぶっ壊しの常習犯がまたやってくれました。
怪演
心を揺さぶられた。感動とは違う意味でだが。
まずは手足のない女。
明りを時代背景に合わせて蝋燭だったことも手伝い心底恐ろしかった。
これもある意味映画体験。でもあまり好ましくない。良い意味でだが。本当に忘れられないシーンとなっている。茂手木桜子の名は私に刻まれてしまった。
では、その恐ろしい所業をした男とは。
正に怪演。
稲垣吾郎の凄まじさに私は今まで気付けなかった。
食べ物を食べる時、日本人は礼を重んじる。それが昔の人であればより強いと思う。そこで中あの食べ方だ。純粋に軽蔑出来た。そして最後の最後までどうしようもなかった。素晴らしい。
他に沢村一樹の中間管理職感が良かったとか、伊勢谷友介の最後のシーンはどう理解していいのか悩むとか、いろいろと今作について思うことはあるが、前述2点でこの映画はお腹いっぱいだ。満足。
私は他の人が挙げていた決戦前の「みなごろし」で鳥肌が立ったという記述を見た。
私も鳥肌が立った、またあの女を思い出して恐ろしくなった。
仇討だ!と気持ちが高揚に繋がらないほど彼女の存在が頭を占めていた。
憎々憎々しい狂人キャラ
1963年に公開されたオリジナルは未観なので比較はできないが、
まず、ハードなチャンバラ時代劇の新作を久しぶりに観ることができて、感動しました。
殿様の弟はアタマがイカレポンチで、
このままでは大変なことになるので、ヤッてしまいましょう。ってお話なのだが、
まず、
この殿様の弟、バカ殿の残虐非道な気狂いっぷりが凄まじく、悪役として大合格。
さすが三池監督と言いたいところだけど、これは稲垣吾郎の功績ですな。
あの冷血さ、憎々憎々しい狂人キャラは、お見事でした。
そんなバカ殿を、反逆として討たなければならない侍。
そんなバカ殿でも守らなければ侍。
対立する両者を丁寧に描いているの、素晴らしい。
十三人の侍、個々のキャラ分けが少し弱かったのは残念でしたが、
それやったら時間的に厳しくなるだろーし。
あとは例の「牛」。
そこも含めて、日本のエンタメ映画としては、ギリギリだったんじゃないかと。
なんか評価が甘い気もしますが、
個人的にはね、松方弘樹の侍姿が観れただけで、良しとしてますよ。最高ですよ。
ショッキングな映像(・_・)!
かなりショッキングな映像があって、久しぶりに身体が硬直しました。
事前に下調べしとくんだった・・・かなりショッキングで数週間あの映像を引きずりました。CGだからよく出来ています。
若手俳優も出ているし期待していたけど、うーんやはり時代劇は面白くない。何も感じない。
十三人の刺客というけど13人の中で主要メンバーと脇役メンバーの差がありすぎて悲しくなる(笑
山田孝之は、やっぱり期待通りかっこ良かった。
で~すぺらーど♪ っ><。
50分の戦闘シーンは少しだらけるかなぁ~と思ってましたが
刺客一人ずつにスポットを当ててのシーンだったので
意外と長さを感じませんでした
その中でも1番格好良かったのが
松方弘樹さんw
殺陣もそうですが止まった時の立ち姿がもう・・・
キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャー
これぞ時代劇っ!って感じです
時代劇と縁が遠そうな
イケメンくん達も
彼ら「らしさ」があって
映画に華を添えていたように思います
三池作品らしくアクションシーンは
すごく派手なんだけど
時代劇の良さも感じられる作品だったと思います
まつりんの中ではヒットですにゃw
PS.テレビCMでは戦うシーンにBGMとしてデスペラードがかかっているのですが
映画観ながらいつかかるのかなぁ~なんてすごく楽しみにしていたのに
影形なく…ちょっと残念でした (´・ω・`)
ラスト50分の死闘すげえΣ(゚Д゚ノ)ノオオォッ
さすが三池監督!!!( ゚∀゚ノノ゙パチパチパチ
と言う他ないですな(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚ )スペシャルウン
オリジナルの片岡知恵蔵主演『十三人の刺客』も良かったけど、こちらはアクションと言うよりは頭脳戦、知恵比べに重点を置いた感じ。
三池監督版は完全にアクションに重点を置いた映画。
とにかく稲垣吾郎ちゃんの悪役ぶりは半端なさ過ぎるΣ(゚Д゚ノ)ノオオォッ
お膳に食べ物を全部落として引っ掻き回してそれを犬食いするシーンなんて不気味すぎる(((;゚д゚)))
内野聖陽の切腹シーンも無残だし、その親族を小さい子供まで含めて矢で撃ち殺して、その後蹴鞠を蹴るシーンなんて、ラストのあるシーンの複線にもなっててこの殿様の残酷さ、無情さをこれでもかと見せ付ける。
日本映画史上でも指折りの悪役ですよこれは((;゚д゚))ス、スゲェ
そして役所広司が釣りをしてるシーンも、これも重要な複線に繋がる。
この殿様がとある女を犯すシーンがあるが、オリジナル版では「このような場所に置いておくには惜しい上玉じゃ」と言うのが、今回の三池監督版では「この山猿が」と文字通りの「セカンドレイプ」ですよ!!
とにかくこの殿様に対する嫌悪感、怒りを喚起させるに十分すぎるくらいの容赦ない演出(゚∀゚ ;)タラー
この犯される奥方は何と谷村美月!!!
ぱっと見誰だか分からんかった~~~(;^ω^)
『逆転裁判』でのミーハーおばさんでもそうだけど、谷村美月は原型を留めないほど役にはまる、まさにカメレオンΣd(゚∀゚d)イカス!
この殿様に両手両足を切り取られて性玩具にされて文字通り捨てられた女のシーンなんてほんと半端ない!!!∑(゚ω゚ノ)ノ
この血の涙を流しながら口で筆をくわえて「みなごろし」と紙に書くシーンのルックスの恐さもさることながら、これを演じた茂手木桜子の演技力は凄まじい( ゚∀゚ノノ゙パチパチパチ
この人蜷川幸雄の舞台では常連みたいだけど、とにかくこの演技力は凄過ぎる。
山田孝之の覚悟を決めて殿様を討つと決意する下りも(∩´∀`)∩スンバラスィ♪
オリジナル版では里見浩太朗がこの役を演じてるけど、若い頃の里見浩太朗はどうしても凛々しくてはきはきしてるから、殿様を討つために覚悟を決めてからの豹変振りがあまり際立たない気がする(;^ω^)
でも山田孝之の持つぼんくら感が際立ってるし、何を考えてるか分からないけどその実内に秘めた強い意志がはっきり表現できてて、ここはオリジナルを超えてる重要な要素ではないかなと。
そして山の民を演じた伊勢谷友介も(・∀・)イイ!!
オリジナルでは山城新伍が演じてたけど、これよりもさらにぶっ飛んでて漫画みたいなキャラになってる辺りが、この映画をシリアス一辺倒にさせない効果を生んでると思う。
岸部一徳とのシーンはやり過ぎじゃないかともちょっと思うけど・・・あれはご愛嬌で全然OK( ・∀・)アヒャ
あとこの山の民が想いを寄せる女と、山田孝之の女が同じ吹石一恵が演じてるのも良く分からんけど、これもまあ大したことじゃない。
そして伊原剛志演じる剣豪も良かったな~Σd(゚∀゚d)イカス!
あの太刀振り落とす時の重量感と言い、剣豪の持つ風格も貫禄も上手く表現できてた。
オリジナル版だとこれは西村晃が演じてて、剣の達人ではあるけど最後生き残って油断したところ不意を付かれて無様に逃げ惑いながら殺されるシーンが印象的で、これは片岡知恵蔵が剣の修練の時に言った「死なんとすれば生き、生きんとすれば死す」という言葉が皮肉な形で実現してしまったということかと(´・ω・)y-~
でも今回の伊原剛志はその無様に殺されるシーンはなく、オリジナル同様何本も刀を用意しておいて、最後に刀が尽きて力尽きて切られると言う流れ。
まあオリジナル版では修練の話はないから、このシーンを入れなかったのは納得(・∀・)ウン!!
古田新太も六角精二も浪岡一喜も高岡蒼甫も良かったな~
特に高岡蒼甫の爽やか過ぎる笑顔はほんとすごいと思う( ・∀・)アヒャ
殿様の側近の市村正親も、ミュージカル俳優出身とは思えないほど時代劇が上手いし殺陣も様になってる。
とにかくこの映画の印象的なところは、複線回収がほんと見事なほど鮮やかイイネ♪d('∀'o)
特に落合宿に殿様一行を追い詰めて成敗するという時に、役所広司が例の手足を切り取られた女が血の涙を流しながら口で筆をくわえて書いた
「みなごろし」
を出すシーンは心底震えたスンゲェ──―Σ(゚∀゚ノ)ノ─―─ッ!
そこから「斬って斬って斬りまくれ~~~~~~~~~!!!!!」
中でも松方弘樹はさすが東映出身の名時代劇役者!!!
殺陣も一番様になってるし、遠山の金さんを髣髴とさせる台詞の話し方や見得の切り方なんてやっぱり凄い。
オリジナル版でも「戦がなくなった平和な時代に人を切る」ことを表現するため、あえて泥臭く、そしてぎこちないシーンにするためにラフな演出にすることでリアルさを追求してるらしいけど、今回のこれはそれ以上にラフで泥臭く、そしてぎこちない。
それが50分も続くんだから、これは役者も本当に疲れてることが良く分かる。
ましてやテレビの時代劇みたいに刀1本で何人も切り殺すなんてできやしないわけだし、刀なんて相当重くて片手で軽く振り回せるほど扱いが簡単な代物じゃないから、この辺りのリアルさの追求はやはり三池監督もフォローしたんだろうと。
人を3人も切ると刀は血脂がついて使い物にならなくなるらしいから、そこら中に武器を隠しておくという用意周到さも本当に見事。
この長回しの殺陣、アクションシーンは、アメリカならば『ヒート』、日本ならばこの『十三人の刺客』が代表例でしょうな~ヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ
正に日本版『ヒート』ですね(・∀・)
日本人ならば必見の映画です。
迎え火焚いて待っててくれ
いや~、大ちゃんばら活劇だったけど、それだけじゃない面白い映画でした。
特に稲垣吾郎演じる明石藩主松平左兵衛督斉韶の暴君ぶりと変態ぶりはおみごと。
表情ひとつかえずに庶民をなで斬りにしたかと思えば、
自分の食事をすべて膳にあけ、犬のようにむさぼったり。
また、役所広司という役者を改めて見直した。
コミカルな役もこなすし、こういった思い役もさらりと演じてしまう。
しかも、前回演じた役などを感じさせない、その時の役になりきってしまう。
すごい役者さんだと思った。
最後に山田孝之が演じた島田新六郎のセリフ、
「すぐ帰る。ずっと帰らなかったら、盆には帰る。迎え火焚いて待っててくれ。」
鳥肌立ちましたね。自分も言ってみてぇ~(笑)
松方さん・・・・
いやあ、松方弘樹さんが凄すぎる。
あの眼力!!
侍の中にヤクザが(笑)
それくらい、ひとりだけオーラが違う!!
で、作品の方だが、権力をバックにまさにやりたい放題の殿様。
そして、その殿を、殿である以上は命を賭して仕え守ろうとする部下たち。
主人公軍団の13人はもちろん、人民と世のために命を捨てる正義の味方なんだけど、軍団が戦う相手も、途中の顔色などを察するに、決して悪者ではない。
そこがキモだろう。
そこんとこは、上手に描かれていたと思う。
ただ、後半のアクションシーンは良くできていて見ごたえ十分だけど、どうもカタルシスが少ないような気が。
ダメ殿は本当にムカつくし、主人公軍団の吐く台詞ももカッコいいのだけれど・・・。
戦の世とは、このようなものであったかのぅ
映画「十三人の刺客(2010)」(三池崇史監督)から。
江戸時代末期、明石藩主・松平斉韶の暴政を止めるため、
斉韶暗殺が画策され実行に移された・・。
映画「桜田門外ノ変」や「最後の忠臣蔵」と同じく、
侍魂を堪能するには、面白い作品だと思う。
しかし、私が選んだのは、その暴君・松平斉韶に扮した
SMAP・稲垣吾郎さんの台詞である。
自分の目の前で繰り広げられている戦いを見て呟く。
「戦の世とは、このようなものであったかのぅ」
家臣が「おそらく・・」と口を濁すと
「なかなか良いものじゃ」と、驚いた事を言い出したが
「死が近づけば、人は生きることに感謝が生まれる。
無駄に生きるだけなら、この世はなんとつまらぬところか」
江戸時代末期、天下泰平の世、戦いはほとんど起こらず、
平和ボケしている、現代の日本と同じようだったかもしれない。
このままでは、万民は、生きることへの感謝を忘れてしまう。
最後に言い放った「再び、戦の世にあらしめることとしようぞ」は、
そんな意味が込められているに違いない。
今でも徴兵制度が残っている、韓国をはじめとした諸外国には、
そんな意味を持たせているのかも・・と思ったりした。
戦争とまではいかなくても「死の恐怖」を味わうことで、
「生きること」に意味が生じてくることを、この作品で知った。
全体的には、予想外に戦うシーンが長過ぎて疲れたが、
「武士道」に揺れる男たちの葛藤を教えてもらった気がする。
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