「ブラックな時代劇」十三人の刺客 たぷっちさんの映画レビュー(感想・評価)
ブラックな時代劇
役者さんの豪華さにつられて観たものの、三池監督のテイストは私にはどうも合わなかった。
役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、沢村一樹、伊原剛志、松方弘樹、稲垣吾郎、市村正親etc. 役者陣は挙げるとキリがないくらい豪華。
役所さんの映画を包み込むような安定感や松方さんの冴えた殺陣、ゴローちゃんの意外にハマった暴君役、伊勢谷さんのコミカルな演技などは観ていて楽しめた。
ラスト13人対300人の長ーい斬り合いも、斬って斬って斬りまくれ!のかけ声そのままに、飽きずに観ることができた。
けど映画冒頭から始まるグロい描写がずーっと尾を引きイマイチ痛快さや面白さは感じられず、次々倒れる仲間の最期にも感動の涙…というわけにいかなかった。
眉ナシお歯黒、顔を白く塗りたくった女や蝋燭だけのほのかな灯り、暴君の異常な残酷さ…映画全体をおどろおどろしさが覆い、その合間に斬られた首がゴロゴロ、伊勢谷友介と岸部一徳のあっと驚く展開などブラックな笑いが挟まれ、それらが特徴的で味がある…と言えなくもないけれど。
どうも趣味が悪く感じてしまった。
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