「10年分の大団円」ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 かみぃさんの映画レビュー(感想・評価)
10年分の大団円
拙ブログより抜粋で。
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10年も掛けて描かれた大河ドラマな上に、映画化にあたって分厚い原作を端折りすぎで、原作未読の自分には細かい事象を理解するのは相当難しかった。
名前で言われても誰だかわかんないし、あちこち移る場所もそれがどういう意味のある場所だったかよく思い出せない。キーとなる小物に至ってはもう雰囲気だけですわ。
(中略)
そんなわけで、実はちゃんと理解できてないかも知れないんだけど、映画自体はそんな自分でも愉しめました。そりゃもう、えらいこっちゃな大団円で。
シリーズの後半『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009年、監督:デイビッド・イェーツ)辺りからなんだか重々しい空気が続いたこのシリーズですが、それもこれもこの最終章のためだったんだと思えるくらい派手に弾けちゃってます。
いや、今作こそがまさに死闘で、ファミリー向け映画と思えないほど人がばたばた死んでいくし、そういう意味ではやっぱり重苦しいんだけど、序盤のグリンゴッツ潜入から派手な映像の連続で、映画的快感に満ちてるの。
インディー・ジョーンズばりのトロッコ滑走に始まり、巨大ドラゴン大暴れ、圧巻のホグワーツ魔法学校での最終決戦。あと忘れちゃいけないハーマイオニーの胸の谷間(エッ
冗談はさておき、ハリーたちがホグワーツに戻ってきたときの高揚感が半端ない。
10年の最後にホグワーツが決戦場になるのは、そこから始まったシリーズとしては必然でしょう。10年前は幼かったハーマイオニーに今や胸の谷間があるくらい必然(オッ
ま、さておき、ホグワーツ魔法学校での決戦は今作のクライマックスであると同時に、10年間のクライマックスですからその力の入り方は並大抵のモノじゃない、作った方も観る方も。
城を守る神秘的な美しさをたたえた結界に、思わず「おお、バリアだバリア」とマジンガーZ世代のおじさんははしゃいでしまうわけです。
だがやがてその結界も破られ、見慣れた学校が見るも無惨な姿に壊されていく破壊のカタルシスは怪獣映画にも負けてない。
戦争映画のごとき悲壮感漂う闘いの中にあって脇役たちの活躍には嬉しかったり。
そして遂に明らかになるハリー、そして彼の母親リリーにまつわるメロドラマも真っ青の驚愕の真実。
ただこれ10年間掛けて描かれた大河ドラマの一番大事な点だと思うんだけど、正直原作未読だと一回観ただけじゃかなりわかりづらいのがなぁ、ちょっと惜しい。
わかりづらかったといえば、“駅みたいなところ”以降のハリーも、なんでそんな簡単に?って思っちゃったんだけど、これも原作知らないとわかりようがないですわ。
ネット上の情報でいろいろわかったので、確認のためにももう一回劇場で観たいと思ってる。
物語的にはところどころ子ども騙しなご都合主義を感じたり、原作未読の者には辛い詰め込み感もやっぱりあるんだけど、それでもそんな不満を吹き飛ばしちゃうほど見応えは充分。この夏必見の一本には間違いないでしょう。
そして最後に、キャスト、スタッフの皆さん、10年間ありがとう、お疲れ様でした。
さて次はいつ観ようかな、ハーマイオニーの胸の谷間(もうええって
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全文は『未完の映画評』にて。