「僕は、死を恐れない。壮大な魔法青春活劇、終結。過去最高の楽しさ!!」ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 NandSさんの映画レビュー(感想・評価)
僕は、死を恐れない。壮大な魔法青春活劇、終結。過去最高の楽しさ!!
前提として
・原作は未読。
・『ハリーポッター』シリーズはすべて視聴済。
・デビッド・イェーツの他作品だと、『ハリー・ポッター』シリーズを視聴済。
気持ちよかった!ザ・冒険、ザ・魔法バトルの連続!
まずは展開の話から。
一回居場所を変えるごとに必ず楽しい超展開が挟まる。これらがみんないい。
最後のホグワーツでの戦い(二回に分かれているが)も見どころが満載。さらには怒涛の伏線回収。
物語を追いかけてきた甲斐があった、そんな旅の連続。バトルの連続。考え方によっては準備期間が長すぎるとも言えるけどね。
ひとつ文句を言うとすれば、レイブンクローの件。今まで映画上だと一切関わってこなかった上に、交渉がちょっともたついてしまうのでもっと短くしても良かったのでは……という気持ちがある。ヴォルデモートのしたことの影響を考えさせられるシーンではあるけどね!!
キャラクター描写は全体満遍なくといった感じ。それでいて、見どころたくさん。
まずは我らがハリー。最終決戦ということで、PART1以上に覚悟を決めた表情が観られます。
彼にはまだ一つだけ、重要な秘密が残されていました。それも本作の見どころの一つ。それを知った三人の表情が素晴らしい。
そして何よりも、決戦を終えた後の選択が見ものです。人生をかけた冒険を終えて、彼は何を思うのか。これを観るためにシリーズを追いかけていたのかも……。
次にロン。いつもより冴えてる彼。お前、実は全シリーズそんな感じだったのでは? もっと活躍魅せてくれよ!! ってなるぐらいに活躍してます。
ハリーが素質、ハーマイオニーが能力や知識、とすれば彼は"ひらめき"担当でしょうか。ロンが旅路に居なくてはいけなかった理由がこれでもか、と強調されるのは気持ちがいい!
ムードメーカーだけではない彼をとくとご覧あれ。ハーマイオニーも好きになるよな。
さてさてハーマイオニー。命を懸けた冒険の中で、ロンとの恋仲が最高潮に達します。
彼女の能力はもちろんですが、そういった活躍は今作では少なめ。PART1で大いに活躍したからかもしれません。
それよりも彼女の表情にやっぱり注目。ロンの言動にびっくりし、ハリーの覚悟に涙し、決戦後は三人で安堵する様子が最高です。
この三人組が映像で観られるのは今作で見納め。もっと冒険を観たかったような、でも良い終わり方のような……
少なくとも彼らの人生がその後も続くことが示唆されているのは嬉しい限り。ぜひ、最後のシーンを自分の手で観てください。このシーンのためにシリーズを追いかけたのですよ!!
PART1では描かれなった生徒たちもカムバック。
ネビルがここにきて最大の活躍を見せます。よくやったネビル。コメディまでこなせるとか最強か、ネビル? 本作の裏主人公をここまで温存するとか巧すぎる。
生徒たちそれぞれに見せ場はあるのですが、残念なことに少な目。まぁしょうがない。
彼ら彼女らが戦っているだけで充分嬉しいし、亡くなったら悲しい。もうそれだけでシリーズ最終作としての役割は果たしているんじゃないでしょうか。
無論、教師陣もバリバリ活躍。
これ以上ないぐらいに、はっちゃけてお茶目なマクゴナガル。とんでもない苦しみを背負っていたことが明かされるスネイプ。登場してくれるだけで嬉しくなっちゃうアルバスダンブルドアなど、文面だけでは伝えきれない魅力がたんまり……。
ウィーズリー家のお母さんまで最高の活躍してくれます。ウィーズリー家ファンはトラウマと高揚感を感じられる神展開。そう、トラウマということは……
もちろん悪の陣営も忘れてはいけませんが、一番描かれるのはやっぱりヴォルデモート。彼の弱いところが随所で表現されています。
確かに最強の魔法使いかもしれませんが、それだけ孤独な存在であることも描かれています。
ここの、ハリーとの対比が非常に心地よい。だからこそ勝敗がつくのです。決着は見もの。
画面はいつもより明るい!うおおお、最終章って感じするなぁ!!ってなります!
VFXはもちろん最高潮。こういうのが観たかった!!なんならもっと派手でもいいけど!でもそれじゃあ説明増えちゃうもんね、しょうがないわな!!!
音楽は無論、良い。それよりかは画の方に注目がいくので、目立つことはなかったかな……
なんだろう、この……めちゃくちゃ楽しかった分、前作品でこういうのできなかったのかなっていう文句みたいなのがあふれそう……。
それだけこの作品が突出して楽しかったということでもあるので、ぜひ!
こういう魔法アドベンチャーが観たかった!そんな作品。