劇場公開日 2011年7月15日

「圧巻のグランドフィナーレ。」ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0圧巻のグランドフィナーレ。

2022年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

興奮

萌える

花火大会のフィナーレで、全ての持ち玉を次々と連打してくれる、そんな爽快感。
 ありがとうと言いたい。
 あの人も、この人も、総出演、総活躍。あの場面もこの場面も…。
 細かく言えば、いくらでも文句は出るものの、この時間内に収めた映画としては、ほとんど全てを網羅して駆け抜けてくれた本作。
 グランドフィナーレに相応しい一品。

  ☆彡 ☆彡 ☆彡

シリーズが完結してしまった。
 子どもたちの成長譚であると同時に、世界がファシズムに呑みこまれていく様、そしてそれに対するレジスタンスを描き切った大作。
 差別を根底に、善とは何か、愛とは何かとか様々な哲学的要素をちりばめながらも、映画では深く掘り下げられていなかったけど、人生での大切なメッセージを、主人公たちの成長に合わせた悩み行動する様や大人たちのふるまいを見せてくれたシリーズ。

特に今作では、スネイプ先生の”愛”と”正義”に胸が締め付けられる。
 あんな数ショットではなくて、最初から編集し直してかつ新しい場面を入れて、スネイプ先生だけで一本作成してほしいくらい。
 でも、名優リックマン氏の死去に伴いそれも叶わぬ夢。合掌。

☆彡

『死の秘宝』だけ原作未読。
 え?魔法省の金庫に保管されていたあの予言「どちらかが死に、どちらかが生き残る…」はどうなったの?という設定に唖然としつつも、物語はさらに緊迫感を帯びる。

何度も繰り返し観たい珠玉のシーンが満載。

第1作のような魔法のきらびやかさやゴブリンの世界の造り込みに眼を奪われる。

司令官として毅然とふるまうマクゴガナル先生のおちゃめな部分。それを受けるモリーママの表情。

マクゴガナル先生とスネイプ先生の戦いの場面も、同僚との戦いに戸惑いを感じながらも生徒たちを守るためにスネイプ先生に戦いを挑むマクゴガナル先生の表情、後でそうかとわかるけど、本当は戦いたくないけど戦うふりをしながらマクゴガナル先生を守るためにさっさと逃げるスネイプ先生の躊躇とか、が一瞬に演じられる。

他にも、お母さんパワー満載の迫力とか。

今までの登場人物の集大成。
 ほんの断片なんだけれど、今までの彼らのキャラクター+成長ぶりが見事に描かれる。
 マルフォイのお父さんのうらぶれた姿にも今までのいろいろな想いがはちきれて喝采を浴びせたくなる。
 そして、すごいなと思うのが、敵方に組んだ生徒も、生徒として守る姿勢。襟を正される。

ファシズムの拡がり。
レジスタンスの攻防。
世界は暴力に呑みこまれ、ファンタジー?子ども向け?と懸念したくなるようなバイオレンスな場面が次から次に展開されつつも、
大人が子供を守ろうとし、勧善懲悪が貫かれ、究極の愛をはじめとする様々な愛の形が描かれる。

壮大なファンタジーの幕引き。
エンディングの音楽はファンのツボをさすがわかっていらっしゃる。
お見事です。

とみいじょん
asicaさんのコメント
2022年7月31日

コメントありがとうございます。
ファンタビは70年前設定のようでトム・リドルはその頃生まれた事になってるみたいです。
ダンブルドアが彼を孤児院に迎えに行く場面がありますがそれが年代としてはファンタビとハリーたちの世代の間に位置するのだと思います。
ハリーたちが使う魔法生物の教科書の執筆者がニュート・スキャマンダーなんですよねーー。そういう細かい設定がわくわくするのです。

asica
asicaさんのコメント
2022年7月30日

死の秘宝の原作を読まれましたら
ファンタビの3が面白いですよ。

asica