「実話を巧く脚色出来ない歯がゆさ!」てぃだかんかん 海とサンゴと小さな奇跡 とるさき ともたさんの映画レビュー(感想・評価)
実話を巧く脚色出来ない歯がゆさ!
10年余りの感動実話をベースに、フィクションとして構築し、沖縄の風景に俳優陣の演技で魅せる姿勢は良いが…。
脚本が微妙な上に“沖縄”ロケを慣行しながら風土観が感じられず、フィクション演出も物足り無い。
故に、“感動や奇跡”までに至らず、配役の微妙さも感じる仕上がり。
俳優陣は真摯に演じているが、やはり方言の台詞は微妙である。
いかにもな背景映像の中、クレーンやパンを多用したカメラワーク画面は、人物ドラマとしての安定性を欠く。
さらにCG処理を安易に施したシーンには、本当に微妙な後味を残す。
メインの“珊瑚”描写も非常に浅く、物語の深さを欠いてしまう。
フィクション作風が物語の希薄さを生み、痛快さを失った、実話を巧く脚色出来ない歯がゆさを感じる作品。
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