「上昇志向とマザコン男。」理想の彼氏 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
上昇志向とマザコン男。
日本女性に限らないのだろうけれど、履歴に
「高」がつくのが大好きな人って結構多いと思う。
まぁ経験からいって歳が上がれば理想も上がる。
実にアンバランスな高望みを抱えた中年は多い。
まずは自分のレベルを考えろと言いたくもなるが^^;
条件から入る恋愛がそうは上手くいかないことを
きちんと描いているのは好感が持てる(短すぎるが)。
とはいえ、40代のバツイチ女性が子供を2人抱えて、
すぐ若い彼氏ができるわ、仕事もアパートも決まるわ、
まったく現実味に欠ける構成には苦笑い…。
幾らアラフォーをターゲットにしたいからといって
かなり安易な離婚&恋愛の描き方に溜息が出た。
(40代、もっと慎重にコトを運ぶと思うんだけどなぁ)
前向きに行動することは、とってもいいことである。
自分にとってどうすることが一番かを考えて行動し、
常に笑顔でいられたなら、それに越したことはない。
子供たちにとっても、母親の笑顔が実は一番である。
でもそこには、様々な犠牲がついてまわる。
今作でいえば、それがつまり、彼氏?という感じで、
夫の前で今まで出来なかったことを、うら若き男性の
手を借りて、達成しているのに過ぎない。
「いや、いいんですよ。だって僕、彼女が大好きだから」
うん、そういう男性もいる。それはもちろん構わない。
年齢もプライドも関係ない。本来の恋愛はそうあって
しかるべきなのだから…とはいえ、それが理想の
相手だったんだと描いてしまうのもなんだか短絡的。
だってはずみでしょ、これ。
キャストも物語も派手さはないが、ほどほどな感じで、
マセた台詞をぶちかます子供達もけっこう可愛い。
男子側の両親も依然子離れできないバカ親で(A・G!)
しかしああいうマザコン男が実は女性の心を掴むのを
知ってました?という、道を得ている部分も感じる。
中盤~ラストにかけてが少し変わっている程度で、
相変らず幸せムードで平和にまとまった無難な作品。
でも私にしてみれば、これはありえねぇ。
すいません、ラブコメにまで文句つけて^^;
(J・バーサがあまり若々しく見えず、ゼタ姐と釣り合う)