「理とか。一例とか。」(500)日のサマー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
理とか。一例とか。
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冒頭に語られる。
「これは愛の物語ではない。」
うむ、愛の物語ではなかった。
恋愛を通して語られるあやふやな物の話しだ。
でも…
この「あやふやな物」の話しが非常によく出来てる。
立場や主観、時期、場所…随分と身勝手なものに左右されながら形作られ、多くの曲解と無限の前例を詰め込まれ、その人の中にだけで確立されていく。
コメディタッチで進んではいくのだが、かなり難解な哲学書を読み進めたような気分だ。
でも、読後の感想は悪くない。
むしろ、スッキリとさえしてる。
いくら、こねくり回して悩んでも、統計学的な論理を応用しても、結局は自分次第。
そんな事を、改めて気づかされた。
途中、画面が2分割され期待と現実が同時に描かれるのだが、この演出が結構好きだ。
まさに、現実とのズレが頭の中に展開されていく…この感覚、共感する人は多いと思う。
主役の2人の喜怒哀楽がとにかく魅力的で、色んな刺激をくれるし、各々の過去とリンクして、クスッと笑ったりムスッとしたりするのが楽しい。
だが…きっと、2人より1人で観た方が良いと思われる。
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