「思わず音楽が演りたくなる!」BECK でんぱさんの映画レビュー(感想・評価)
思わず音楽が演りたくなる!
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中高生の頃バンドに憧れてギターを買ったが、気がついたら受験・就職でギターを触らなくなっていた・・・。そんな元バンド少年達の魂を揺さぶる映画。
主人公のコユキは代わり映えのない日常を送っていた、そしてこれからも変わらないと思っていた。しかしある男と音楽に出会う事によって人生が変わっていく・・・。
青春映画としては王道の展開。若さ故感情がコントールできていない部分が上手く表現されており、喜ぶ時は全身から喜び、悔しい時は全身で悔しがる。仲間との喧嘩や、自分ではどうしようもない周りの環境の変化。いつしか仲間達はバラバラになっていった。しかし最後の最後で仲間達はありとあらゆる障壁を乗り越えて、皆が一つになる。
わかりきった展開ではあるが、ラストシーンでは自らの若い時を主人公に投影し、気がついたら忘れていた音楽への愛情を思い出し、感動の余り映画館で立ち上がりそうになった。
原作の漫画は読んでいないが、うまく映画の尺の中にエッセンスが詰まっており展開もわかりやすい為すんなり見ることが出来た。
一つ残念な点は主人公のボーカルが聞こえなかったことだ。映画の中では主人公のボーカルはとてもインパクトがあるという扱いになっているため、単純に役者に歌わせるわけにはいかなかったのだと思うが、ラストシーン位は歌っても良かったのではないだろうか。
大人になってしまったバンド少年達へ、この映画は亡くしてしまった大切な何かを思い出させてくれる最高の映画だ。ぜひ映画館で見て欲しい。
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