「結局ここに戻るのね」スペル(2009) うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
結局ここに戻るのね
サム・ライミの「スパイダーマン」はシリーズ通して大好きな映画なのですが、彼のアイデンティティはB級ホラーテイストのスリラーにあるのでしょう。
例えとして適当かどうか分かりませんが、タランティーノが「ジャンゴ」を撮っておきながら軸足は「デスプルーフ」においてあるような感じでしょうか。
私としては、「ドント・ブリーズ」のようなスリラー・テイストを期待したのですが、この映画は呪いをかけられた女性がとことん恐怖に襲われて自分を見失っていくという設定で、その行動がことごとく共感できないという裏目をついてきます。
いくら呪いを解くために必死とは言えども、飼っている猫に手をかけたり、有り金はたいて悪魔祓いを雇ったり、このような行動は正直言って理解に苦しみます。
でも、なんとなく場末の映画館で、わーきゃー言いながら、この映画に狂喜乱舞しているアメリカ人が目に浮かぶようで、一定の評価は受けるのでしょうね。
ま、ちょっと残念な出来栄えの作品でした。
2017.5.17
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