「好きだなぁ」スペル(2009) MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
好きだなぁ
サム・ライミは本当に自分の好みの映画を作っていると思う。「スパイダーマン」三部作がヒットしたのも彼がそのスタンスを曲げずに続けたからではないかとさえ思う。ただやはり彼の本業はホラー。本作の構想に10年かかったのは知らなかったが、確かに彼らしさが爆発している。意外にもスプラッターが無かったのだが、緑だか黄色だかのワケわからん液体をオバサンが吐きかけたり、目玉がびよーんと飛び出したり、「オエーッ」 なシーンは多々ある。そんな過剰演出にも関わらず、きっかけは本当に些細で誰にでもありそうなものだったりするのはなかなかツボ。真面目と不真面目が不思議と合わさった印象だ。「死霊のはらわた4」ではないかという噂が広がった本作だが、これはこれで「はらわた」だと思うのは私だけだろうか。
本作を観賞して、気持ち悪くて目を瞑る人と、過剰演出に笑える人と、本当に両極端だろう。その分かれた評価を見比べるのも楽しめる。
コメントする