「ブラック会社に勤めていなくても・・・」ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない りりーさんの映画レビュー(感想・評価)
ブラック会社に勤めていなくても・・・
いじめ→高校中退→ニートという、現代の様をそのまま表しているかのような主人公のマ男。
不況で、就職困難。
やっと就職したけれど、労働環境は厳しい。
弱いものいじめのリーダーや、その取り巻き。
我関せずという人。
自分のことで精いっぱいの人。
でも、そんな中でも、藤田さんという優しく、頼もしい人がいた。
上手に喋れなくても、ちゃんと言いたいことをわかってくれる人。
そんな人がいて、温かい言葉をかけてくれ、励まされれば、もう少し頑張ってみようかなと思えるよね。
「今、目の前にある世界を変えよう」と、必死になって闘っている人間の姿に勇気をもらえる。
人を思いやる気持ちや言葉が、人を育て、自分をも成長させるのですね。
周りの環境を変えたければ、まず、自分が変わること。
思うことが言えないでいたら、ぜひ、勇気を出して言葉にして、心の底から叫んでみよう。
しないでいるよりは、イイよね。
なんて、思える作品でした。
画面にセリフを文章にして表したり、掲示板の書き込みをそのまま画面に出したり、面白かった。
デスマ(死の行進)、ソルジャー、ガンダム、三国志などのネタをはさんだり、若い女性の中西さんには、リラックマを添えたり。
マ男の心の内を吐露させるのに、紙人形を使ったり。
遊び心が功を奏している。
小池徹平の爽やかさと全体の明るさが、暗くなりがちなストーリーを救ってくれた。
それにしても、品川の「ばぁ~か!!」は、うるさい。
それと、社長!! おぬしがワルよね~。
あなたの采配で、変わるでしょうに!!
あれだけ、≪キサラギの監督の~≫と書かれれば、どうしても「キサラギ」と比べてしまうけれど、「キサラギ」のような≪謎解き≫がない分、「面白さ」という点では負けるかもしれない。
でも、実話を基にしているという現実味がある。