劇場公開日 2009年10月17日

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「うさぎのリンちゃんとモテモテケンちゃん」戦慄迷宮3D kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0うさぎのリンちゃんとモテモテケンちゃん

2020年11月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 3Dはあまり好きじゃないので、TV放映を待って見た。中盤までは結構面白い展開で、ケン(柳楽優弥)が仲間を殺した疑いで警察に取り調べを受けるのです。刑事が松尾スズキだから、何かのギャグかと思っていたのですが、どうも真剣に尋問してるみたいだ・・・と、ケンの口から真相が語られるというものだ。

 10年前の小学生だった頃にこっそりお化け屋敷(富士急ハイランドの戦慄迷宮)に入った5人の少年少女。ケン、モトキ、目の見えないリン、ユキとその妹ミユ。閉館した後だったため、誰もいないお化け屋敷ではぐれてしまった彼ら。ユキは階段から落ちて死んだかと思われたが、そのまま行方不明だということに・・・

 母の死をきっかけにケンは転校し、記憶も朧げなまま10年が過ぎ故郷へと戻ってきた。モトキとリンは結婚していたが、リンはずっとケンのことが好きだったし、ユキもまたケンが好きだった。行方不明になっていたのに、ケンの帰郷と同時に彼らの前に姿を現したのだった。そして、確認のため妹のミユの実家へ赴くがそこでユキが階段から落ちて意識不明。病院を探し回る再会したばかりの仲間たちだったが、たどり着いた病院が!

 呪怨シリーズの清水崇らしく、時空を飛び越えたホラー作品となっていました。10年前のお化け屋敷と病院がリンクしていて、目まぐるしく過去の体験に絡んでゆく。階段の踊り場付近では何度も同じ光景が出てきたり、ユキを暗闇へと引っ張った人物が〇〇だったとは!というサプライズシーン。少年たちから見ると、未来の自分たちが幽霊に見えるという摩訶不思議時空世界。もうホラーファンタジーと言ってもいいくらい、頭がくらくらする内容でもありました。

 2Dであっても浮遊感漂うという錯覚にも陥り、人間と人形のリンクという面白さもあったけど、恐怖度はそれほどでもない。むしろタイムパラドクスを楽しむことで、過去の過ちとノスタルジーさえも感じられた。また、リンの目が見えないことや、誰が誰を好きだったという設定が無駄だったようにも思う。

kossy