「原作に遠く及ばない」さまよう刃（2009）　ノーマンさんの映画レビュー（感想・評価）

2時間の映画にするためにいろいろ加工するのが必要なのかもしれませんが
大きく違和感を持つ展開があります。

①酒井美紀がすぐに寺尾聰に殺人犯だと確認すること：
原作ではもっと感情の揺れややりとりがあったはず
②ペンションに来た警察があまりにも簡単に寺尾聰を取り逃がすこと：
警察もペンションまで車で来てるはずだし、殺人犯である寺尾聰を必死で追跡するはずなのに、老人1人に若い警官2人が追跡を妨げられるのは無理があるのでは？
③刑事の竹野内豊が犯罪グループの主犯が川崎に行くことを殺人犯にばらすこと：
捜査情報を外部（特に殺人犯である当事者）に伝えるのは絶対にダメじゃないの？

これ以外にも、寺尾聰の娘に対する思いがほとんど表現されていなかったり、犯罪グループがどれだけひどいことをしたのかの表現がほとんどされていない（テレビで放送することを想定して性的な描写から逃げてる？）と感じたため、作品自体が薄っぺらく感じました。