「もしこんな母だったら。」プール ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
もしこんな母だったら。
「かもめ食堂」は音楽も含め^^;いい作品だった。
続く「めがね」は不可思議でx私にはイマイチ…。
今作はどうだろうかねぇ…?と、
たいした期待は持たずに観に行ってみた。
漫画家・桜沢エリカが映画化を前提に書いた原作、
ここに描かれる母娘関係は、彼女の体験だそうだ。
これを観て私はなぜか松田聖子母娘が浮かんだ^^;
あそこの家もこんな感じだよなぁ…と。
そして、昔TVインタビューで沙也加が聖子のことを
こんな風に言っていたのだ。
「母はどうして、ああいう人なんだろうと、
なぜ他のお母さんたちとは違うんだろうと、
いつも思っていました。でも今になって母のことが
少し理解できたような気がします。」と、まるで
今作で娘・さよの台詞のようなことを言ったのだ。
自身の夢や理想を追いかけては、すぐ実行に移す、
置いて行かれた娘からすれば、それが当り前だと
開き直る母親・京子の生き方が理解不能なのは当然。
いろいろな親子関係があり、様々な生き方があるが、
子供がまずいちばんに親に期待するのは、自分が
親にとって「絶対価値」の存在であることだと思う。
いやおそらく、この京子にしても娘が大切なのは
当然のことなのだが(ストールを作り持たせる所など)
なんというか…^^; まず、自分。のヒトなんだな。
つまりその「絶対価値」を自分に当ててしまうのだ。
これを当然と演じた小林聡美も巧いといえば巧い。
今作から監督が変わった。
もたいまさこ以外は(爆)さほど不可思議感もなく、
ごくごく普通に話は展開していく。
なんでタイ?なんでプール?…観終えてみても、
今作ではあんまり関係がなかったようである。
今までのように、料理シーンもあるにはあるが、
うわ♪美味しそう~♪というほどのものはない^^;
力を抜いて、それぞれの気持ちを噛みしめながら、
観てみる作品なのかなぁーと思う。
新人・伽奈は普段のぎこちなさ^^;と比べてみると、
映像にのった方がかなり堂々としていて良かった。
加瀬亮も相変らず雰囲気をつかむのが巧い。
(チラシの裏にさよの手紙がある。いい子だなぁ…)