空気人形のレビュー・感想・評価
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あなたの横にいるその人も人形かも⁉︎
心を持ってしまったラブドールの悲しき運命。
官能ファンタジーくらいで軽くまとめられてしまいそうですが、決してそんなことはありません。
まず、空気人形を演じたペ・ドゥナさん素晴らしかった。
見るたびに印象が変わる気がします。
最初は人形を人間にやらせようなんて、いくらなんでも無茶だと思いましたが、いざ観て見ると本当に人形のようで。
また、少しずつ成長していくと人間らしくも見えてきます。
日本語もすごくお上手で、とにかく凄いとしか言いようがありませんでした。
男性の性処理の代用品として生まれた彼女が街を練り歩く様子や言動はまるで幼児のようです。
前半はそんな感じで不思議な雰囲気でした。
後半は心を持ってしまったことによる葛藤、そして皆何かしらを抱えて生きているという少し重い内容でしたが、人形視点はかなり斬新で考えさせられるものがありました。
結構ラストは衝撃的です。
彼女が「空っぽ」のものを集めたり、影が透けてしまっている描写はとても良かったです。
是枝色は少し薄いですが、まさにある視点。
不思議な世界観で豪華キャストと共に人間を見つめ直せるそんな作品でした。
一点だけ
物語序盤、初めて外へ出てしまい、レンタルビデオ屋へ行き着くシーン。
あそこはその後帰宅したのでしょうか?
レンタルビデオ屋でのカットのすぐ後に、板尾創路さんが車椅子に乗せて走っているカットだったので、やや混乱。
おうふ…
原作未読
空気のようで空気ではない。たかが空気されど空気?
心を持った空気人形の「人形」としての描き方が中途半端に感じた。そのお陰(?)で彼女の存在が、いい意味で凄くあやふやなものになっていたと思う。
あと、終盤のあのグロ演出にはどういう意図が…。美談で終わらすまいとする何かを感じるが、とにかく後味が悪い。
GYAO!にて
ラストが好きじゃない
ぺ・ドゥナがとにかく可愛いな。
脚も手も真っ直ぐで、おにんぎょさんみたいだった。
音楽も温かくって良かった。
おじいさんとの会話や、オデコに手をあてるシーンも、ジンワリと心に染みた。
ただ、いくにんかの老若男女の日々のひとこまが描かれたけれども、
この人々の心が良く解らなかったなぁ…。
あとね、ラストが好きじゃないかな…。
心を持ってから、いろいろ心の動きを学んで吸収していたのに、
やったらダメなことって判らなかったの?
それとも、相手も同じ事を望むと思ったの?
ちょっと怖かったよ…。
切ない物語
公開当時鑑賞~久しぶりの再鑑賞でした。
心をもった人形・・・
監督とか役者さんとかではなく人形への視点で
見ている
人形者としては凄く切ない物語ですね~♪
沢山可愛がれば表情が変わってくる(そう見える)
なにも言えない・しゃべれないけど
心はあるとおもって日々接してます。
ストーリーが好き
心を持ったラブドールという設定がとても面白そうだと思い、鑑賞。
結果、最後までストーリーや空気人形が思ってる事は、凄い考えさせられるし、面白かった!
だが、序盤のこれが分かってこれが分からんのかい!が凄い心の中でモヤモヤしてます笑
終わった後は、この映画について、自分の中で振り返る映画になりました。
大人の童話のような映画
アンニュイだけど大人の童話のような映画です。空気のような映画でした。ラスト一寸まえまでのストーリーもすごくよかった。
人形が人間になるあたりはよくできてました。ラストもきれいでよかった。
板尾創路はああいう役うまいですねえ。人形役のペ・ドゥナ、片言具合がまたいい味出しています。すごく人形みたいでした。
ペ・ドゥナが素晴らしすぎる!
かなり前に一度観て、良かった記憶がありこの度再視聴。
空気人形と言い換えてあるも、主人公はいわゆるラブ・ドール。そんなラブ・ドールののぞみが「心」を持って…というほんのりファンタジー。
(好きな作品なんだけど主人公が主人公だけに若干人に薦めづらいのよね…。)
個人的良かったポイント
・まずもって主演のペ・ドゥナがめちゃくちゃ魅力的。
この作品、画面の切り取り方や、小道具、衣装も可愛くてそれだけでキュンキュンくるんだけど、やっぱり主演のペドゥナちゃんが本当に人形みたいでものすごく可愛いのだ。
あんなに細くて本当に人形みたいな人いる!?
ヌードも披露してるけど、この作品においてはいやらしさより無機質さと美しさが勝るのすごいよな。
そしてヌードシーンよりも官能的なのがジュンイチから空気を吹き込まれるシーンなのだ。
・時代や人の心の空虚さと空気人形を重ね合わせるのはうまいなあと思う。
・この作品、びっくりするくらいセリフが少なくて、全編通してゆったりとした静かな雰囲気。その分登場人物たちの動きや表情に語らせているのがすごいなあと思う。
・改めて観たら出演俳優陣かなり豪華。
柄本佑さんや星野真里さんのあんな使い方。
人形職人役でオダジョーが出てきたときは嬉しかった。優しい眼差し、素敵だったなあ。
あとジュンイチにのぞみが空気を吹き込むシーンは切なくもあり、軽くホラーでもあった。
切ないはずなのに戦慄。
誰もが「一人」の意味を知りたくて
心の動きを繊細に描きながらも、大胆な展開と予想だにしないエンディングへと加速していく、ヒューマンドラマ。
突然心を持ったラブドール。社会に繰り出す時の純度100%な姿が愛しい。(そこそこ覚えの早いが、それは目を瞑る。笑)それと同時に、人間の持つ"孤独"を同じようなシーンを引きを使って表現することで、「一人」の意味を模索するような描写が刺さって仕方ない。
是枝監督が連れていく、衝撃のラスト。R15+の意味が有された瞬間、切なさと驚きに包まれる。
『生命は』 吉野弘著
11年前の作品。原作は未読。このサイトで自分の生涯ベスト5の1位を掲げているにも拘らず、レビューを書いていないことを改めて気付かされて頂いたのが、フォローさせて貰っている“風希”様のコメント。なので改めてDVDを鑑賞してのレビューを試みる。
実は、今作は1回も映画館でスクリーンを鑑賞していないのである。当時はCMで、主演のペ・ドゥナが小部屋内の天井に吊された太陽系惑星達の模型らしきもの(ビニール風船)と戯れるカットが印象的だった位のみに記憶していた。その後、DVDで始めて観たきっかけが思い出せないのである。そして1位にした理由も忘れてしまった。粗筋までは忘れてはいないが、どんな詳細な感想を抱いたのかさえ朧気である。唯々、映像が透き通っていて、もの悲しい、そして唐突な展開の驚きのみが心に沈殿していた。
原作は未読ながら漫画家業田良家自体は『自虐の詩』の作者としては存じ上げていた。大変哲学的な内容であり、人間の本質を鋭く抉る画風は、是枝監督も食指が動いたのであろう。
そもそも“ラブドール”(年配な自分ならば“ダッチワイフ”の名称の方がピンと来る)そのものが、現代における物言わぬ虐げられる対象としてのメタファーを孕んでいる物体なので、その物体が“心”というものを得ることでその目を通じて人間達をどう見て解釈するのかという建付けがベースとなっている。なのでストーリー展開としてはそれ程難しくはない。勿論、細かい設定描写の穴は露呈しているし、その穴を埋める想像力、又はスルー力を持ち併せないと本作を愛する事は不可能であろう。赤子のように自我が芽生える順序は飛んでしまっているし、始めからある程度の知恵が混入されているのは、そもそも人形だったときからの持主由来の知識を蓄えていた所から、生命そのものを封入されたのではなく、能動的に身体を動かす事により、その意味を探求していくという方向が正しいのかと思う。指摘すべきか迷うが、ストーリー上どうしても事実をねじ曲げてしまったものは、“ラブドール”そのものの物体である。これは、空気を充填するソフトビニール製という材質で、その材質の特製が今作に深く表現として関わっている特性なのだが、実際は本当に安価でクオリティの低いまさに“おもちゃ”そのものである。そして作中に映っているそれは空気を必要としないシリコン製の精巧な人形。突き詰めると物語自体破綻しかねない事実を監督がどうエクスキューズしているのかは未調査であり、これこそ“華麗なるスルー”力を発揮する最大の案件かもしれないと、蛇足かな?w
冒頭の持主の何とも言えない気持ち悪さの演技は板尾創路の真骨頂だろう。進化を自ら封印してしまった男のよすがは物言わぬ人間の形を成したビニールのみ。そのうら悲しさと不気味さは抑えても滴り落ちる艶な演技で負の本能を表現している。ビニールが軋む音は何とも言えない堕落さを醸し出している演出だ。そして、雨粒から心を封入された人形を演じる裵斗娜(ペ・ドゥナ)の裸体の美しさは誰もが魅了されるだろう。パフィーニップル気味の乳房だけでも、ロリータを彷彿させる幼さを表現せしめている。
人形としての残骸である、繋ぎ目の線や手が冷たい事、そして呆け気味の言動も、いかにも人形やロボットに心が宿ったらこうなるだろうと想像し易い演出であり演技をしっかりこなしている。
そしてここからは、「私は心を持ってしまいました 持ってはいけない心を持ってしまいました」と何とも悲しいモノローグが挿し込まれる、人間との世知辛い現実に塗れる。そして夜は気の乗らない持ち主とのお夜伽。そんな辛い経験を積みながらも、それを忘れるかのように、綺麗なもの、輝くものを探しに当てもなく彷徨う覚束なさもしっかりと観ている者に届く。
作品は、薄いが群像的構成にもなっており、身寄りのない男女の老人、メイド美少女マニア、受付嬢の年増OL、過食症の女、そして訳ありの父娘のそれぞれの現状を淡々と差込まれる。メインのレンタルビデオ店員との恋愛の危なっかしさも相俟って、それぞれの繋がりが重層的にサスペンスフルに昇っていく。分かり易いように“代用品”という、替えが利く現代社会を、『DVDは映画の代用品』、『あんたの代わりは幾らでもいる』等々胸を抉るような、所詮、人間も人形と同じ立場に置かれている現実を訴え続ける。人形は繋ぎ目をファンデーションで隠すことを覚え、映画の知識も身につけ、人間に近づく自覚を覚え始めた矢先に、レンタル店での仕事中でのハプニングで片思いの彼に正体を晒してしまうが、その“災い転じて福と成す”処置が、益々愛している時のトキメキを体現してしまう。その演出のアイデアは、勿論原作由来とはいえ秀逸だ。彼の息で体中が満たされる具体的愛情表現を見せられたことでこれ以上ない多幸感のクライマックスを、あの部屋の中の星の風船との戯れのカットで浴びるのである。尚且つ、正体がバレても余り動じない彼の何気ないが意味深の言葉『僕も同じようなものだ』が、この先の重要なキーワードとして楔を打つことをどれだけの観客は気付けるだろうか。
ここから潮目が変わる。ストーリー構成としてこれ程の『禍福は糾える縄の如し』を演出した緻密さは素晴らしい。愛する事が“生”ならば、終わりは必ず訪れる。それは“老い”であり、“死”である。警官による自転車のタイヤへの空気入れ、お爺さんの言葉『蜉蝣は卵だけが詰まっていて、その他は空っぽ、胃もない』は、影が差してくる展開を素直に表現している。“愛する”と言うことはその副作用として“嫉妬”や“独占”がもれなく付く。勤め先の店長からの恐喝まがいの強制性交、彼の元カノのお古のヘルメット、持ち主が新しく購入したラブドール。意を決して持ち主との対面で、自分の存在価値を確かめても、そこには愛情は無く単なる性欲処理としての立場を突きつけられる悲しい事実。これでもかと人形に不幸が降り注ぐシーンの連続に居たたまれなさが加速してゆく。
次の行動は少々説明不足が否めないが、自分を作った創造主(神であり親)である人形制作者に逢いに行き、救いを求めるのは、人間の信仰心を表現したものだろうか。『君が見た世界は悲しいものだけだった?美しい綺麗なものも少しはあったかな?』の台詞は人形を今一度気付かせ、思い出させてくれる。そして愛する彼の元へ向かう原動力を、空気のように注入される。
だが、彼との性愛は齟齬が存在していたという又一段落ちる悲恋の演出。それは愛情表現というよりも結局は持ち主と同じ欲望を満たす“代用品”としての役割。しかし彼の息で満たされる喜びには勝てない人形は、その生死を彷徨う危険なゲームに身を委ねてしまう。それは愛する彼への無償の奉仕。そのお互いの意識のズレが、前半のフリの回収を、この奇妙でエロティックな濡れ場?の後に仕込んでいるのである。人形は全てを理解していない。愛する男の言葉をストレートに信じた挙げ句、男の腹を割いて自分も愛されたように愛したいという衝動を実行に移すのだ。ストーリー展開としての白眉はここに極まる。出血多量で死んでしまった彼を“燃えないゴミ”置き場へ捨てた人形は、自分も又後を追うように“燃えるゴミ置き場”で、自ら集めたこの世で綺麗なもの、輝くものに囲まれながら、空気漏れを塞さいでいたセロテープを外し、元の人形へと戻る。息が絶えるその刹那の夢は、あのTV版ヱヴァンゲリヲンを彷彿とさせる“生まれておめでとう”シーンだ。この切なさがスクリーン一杯に溢れ出て、悲しみが支配する中で、身寄りのない件の老人二人が邂逅し、そして最後迄物語と交錯しなかった過食症の女が、ラストに人形を眼下に、本心からの「綺麗」という言葉を吐く。それはまるで、人形が成しえなかった“生きる”ということをバトンタッチされた、そんな生への連続性を覗かせる演出である。
今作品は、声高に何かを訴えることはない。醒めた目で淡々と俯瞰したカメラの目が、それぞれの登場人物を追う。ドキュメンタリー出身監督だからこその映像なのだろうが、その冷徹さの中の芯を喰った“情愛”をしっかり溶け込ませた仕上がりである。劇中で参照されていた吉野弘著『生命は』の一節は、今作のテーマをしっかりと提示している。それは「生命は自分自身だけでは完結できないようにつくられているらしい」の節に現れている。私もあなたも誰かのための虻だったし、風だったかもしれない。それは今の時代に於ける格差社会、分断社会を痛烈に非難し、その処方箋を提示しているようにも思えるのだ。繋がりの具体的な線は意識しなくてもよい、繋がりそのものの本質が意識出来ていれば、人間は救い合える。人形の目を通したこの社会を見事に描いた今作の印象深さを改めて堪能できた事に感謝したい。
空っぽの人間と満たされる人形
命があることとないこと、心があることとないことのデメリットとメリット。空っぽの人間は愚かで、満たされる人形は何ともうらやましい。ただ心を持った人形の心が空っぽになったとき、これ程残酷なことはない。自ら選択してゴミになったとき、命ある空っぽな人間たちの心が少しだけ、ほんの少しだけ満たされる。人間は選択してゴミになることは出来ないのだから、なんとかして生きていかなくてはならない。
ペドゥナがはまり役すぎる。顔、スタイル、喋り方、全てにおいて完璧。キャスティングにセンスあり。人形から人間になる時の描写や映像がすごい。リアルに感じる。空気を入れる時はなんとも妖艶で、彼が空気を入れたい、と思うのも分かる気がする。
純粋無垢な空気人形
主役のペドゥナが本当にきれい。細くて、でも女性らしく柔らかそう。
私はペドゥナの身体を性的に見ることはできなかった。きれいすぎて、そうやって汚してはいけないような気になる。
心を持ってしまったのぞみが秀雄のキスを拒むシーンがよかった。
自分が性欲処理の道具だとわかっていても、好きな人ができたらその人以外に触れられたくない気持ちが表情から伝わってくる。
それでも秀雄との夜中の散歩?を見られてしまった店長のセックスは拒めなくて、受け入れるしかなくて。
このシーンもペドゥナの表情がよかった。なにもかもすべて達観してる顔。冷めた表情と店長の盛り上がりの差が激しい。
純一とのベッドシーンは、純一がのぞみの空気を抜いたり入れたり、まるで殺しては生き返らせての繰り返しのような行為にのぞみの顔がほてるのがせつない。
そして心を持ってしまったときから変わらない純粋さで「今度は私が空気を入れてあげる」とセロハンテープまで用意してお腹に穴を開けてしまう。
純一は燃えるゴミで、自分は燃えないゴミだと教えられた通りにする無垢さがまた眩しかった。
映画を通してすごいと感じたのは、ペドゥナのまばたきの少なさ。
ゴミ捨て場に横たわるのぞみがまばたき1つしないのは本物の人形のようで生々しかった。
何回も見たいとは思わないけれど、でも見てよかったと思える作品でした。
切ないピノキオみたいな
主演の韓国女優さんがかわいくて素敵。
それでも切ない人形に撤していて、男性を喜ばすストーリーと途中までなってます。
途中からは、自意識が生まれてしまって逆に男性にとって不都合な存在へとなっていきます。
切ないおじさん役達の迫真の演技も見ものです。
燃えるゴミと燃えないゴミ
当時、プチ韓国映画ファンでペ・ドゥナファンだったのに、日本でもあっけなく脱いだ。たしか『復讐者に憐れみを』でも脱いでるのですが、ヌードだけ記憶に残ってない。なので、是枝監督や一緒に風呂に入ってた板尾創路をうらめしく・・・いや、うらやましく感じたのは言うまでもない。やっぱり美しいドゥナちゃん。しかも撮影がリー・ピンビンということもあってか、美しい映像のオンパレード。ふぅーっと息を吹きかけるシーンだけでメロメロになってしまいます。
シネマサーカスという小さなレンタルビデオ店でバイトすることになってしまった空気人形のぞみ。店員の純一(ARATA)に恋をしてしまい、見知らぬ映画についても徐々に知識を増やしていく姿がまた面白い。『仁義なき戦い』推しの店長もいいし、ドンランド・ギメリヒ監督「西暦2万年」のポスターも笑える。寺島進が汚職警官の映画を好きなところも、テオ・アンゲロプロス作品を探す客も興味深い。そんな映画オタクぶりをも発揮した是枝監督。純一が映画のクイズを出すところで、『ブラック・レイン』!と答えようとした瞬間、のぞみの空気が抜けるというショッキングなシーン。その時のセロテープが最後まで貼ってあるのも微笑ましかった。
後半はどことなく群像劇的な描かれ方が施され、心を持ってしまった人形と世の中に失望している人間との対比が面白い。そして空気入れを自ら捨ててしまい、ご主人が新しい人形を購入。世の中には美しいものばかりじゃないんだ・・・と悲観したかどうかまではわからないものの、儚い命を自らの意思で生き抜こうとまで考えたのだと思う。そして純一とのロマンス。彼もまた空気の出し入れを楽しむ変態プレイがお好みだったのか・・・と、のぞみが彼のお腹からも空気が出るんじゃないかと子どもじみた考えで穴を開けてしまう。
美しいと感ずるのは人によって様々。幸せを感ずる瞬間も人それぞれ。オダギリジョーの役柄なんて、可哀そうな男たちに夢を与えてくれるラブドール作りの職業だ。だけど、そこには不燃物として再利用不可といった暗い現実もあり、最後には星野真里の「きれい」と言わしめるゴミ捨て場ののぞみ。カゲロウを美しいと思うかどうかも美意識の違いが存在していたし、歳をとることだって・・・
ダッチワイフ映画には『ラースと、その彼女』のように良作が多いのかもしれない。ただ、この映画にもちょい役で出演している柄本佑も『フィギュアなあなた』で体当たり演技をしているが、こちらはエロすぎてダメだった。
星野真里さんの舌がものすごくエロい
↑セックスのシーンとかじゃ全然ないけど、すごくそそるシーンだった。
開始後1時間10分くらい、つまらなかった。
そんなアッサリ受け入れる!?とか、体温問題どうなった??とか、突っ込みどころが多く観るのやめようかと思ったけど、ペ・ドゥナさんの美しさ・キュートさにだんだんひきこまれた。
のぞみ…いや人形が、風船と一緒に浮くシーン、良かったな。
ぼーっと観てたけど、鮫洲が下心を見せたところの人形の「性欲処理の、代用品。」のセリフが、「ああ、そうだ。どれだけ心を持ってそれを通わせても、彼女の中のその本質(?)は変わらないんだ」とゾクっときた。
オダギリジョーさんのセリフが伏線になっているのも良かった。燃えるゴミ……
登場人物たちが少しずつつながってたけど、星野真里さんだけはどこで誰とつながってるのか分からなくて…。丸山智己さんが働く店に来る客ってだけなわけじゃない(はず)よね……
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