劇場公開日 2009年9月26日

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「あなたの横にいるその人も人形かも⁉︎」空気人形 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あなたの横にいるその人も人形かも⁉︎

2020年8月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

難しい

萌える

心を持ってしまったラブドールの悲しき運命。
官能ファンタジーくらいで軽くまとめられてしまいそうですが、決してそんなことはありません。
まず、空気人形を演じたペ・ドゥナさん素晴らしかった。
見るたびに印象が変わる気がします。
最初は人形を人間にやらせようなんて、いくらなんでも無茶だと思いましたが、いざ観て見ると本当に人形のようで。
また、少しずつ成長していくと人間らしくも見えてきます。
日本語もすごくお上手で、とにかく凄いとしか言いようがありませんでした。
男性の性処理の代用品として生まれた彼女が街を練り歩く様子や言動はまるで幼児のようです。
前半はそんな感じで不思議な雰囲気でした。
後半は心を持ってしまったことによる葛藤、そして皆何かしらを抱えて生きているという少し重い内容でしたが、人形視点はかなり斬新で考えさせられるものがありました。
結構ラストは衝撃的です。
彼女が「空っぽ」のものを集めたり、影が透けてしまっている描写はとても良かったです。
是枝色は少し薄いですが、まさにある視点。
不思議な世界観で豪華キャストと共に人間を見つめ直せるそんな作品でした。

一点だけ
物語序盤、初めて外へ出てしまい、レンタルビデオ屋へ行き着くシーン。
あそこはその後帰宅したのでしょうか?
レンタルビデオ屋でのカットのすぐ後に、板尾創路さんが車椅子に乗せて走っているカットだったので、やや混乱。

唐揚げ