劇場公開日 2009年9月26日

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「空っぽの人間と満たされる人形」空気人形 いつこさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0空っぽの人間と満たされる人形

2019年10月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

命があることとないこと、心があることとないことのデメリットとメリット。空っぽの人間は愚かで、満たされる人形は何ともうらやましい。ただ心を持った人形の心が空っぽになったとき、これ程残酷なことはない。自ら選択してゴミになったとき、命ある空っぽな人間たちの心が少しだけ、ほんの少しだけ満たされる。人間は選択してゴミになることは出来ないのだから、なんとかして生きていかなくてはならない。

ペドゥナがはまり役すぎる。顔、スタイル、喋り方、全てにおいて完璧。キャスティングにセンスあり。人形から人間になる時の描写や映像がすごい。リアルに感じる。空気を入れる時はなんとも妖艶で、彼が空気を入れたい、と思うのも分かる気がする。

いつこ