「今なお斬新な設定。」裏窓 かつさんの映画レビュー(感想・評価)
今なお斬新な設定。
クリックして本文を読む
作品の舞台が斬新でした。古い作品ですけど、なかなか未だに他にない設定でした。一つの舞台、裏窓から見える景色からのみで進んでいく展開、情報が限定されるだけに想像が膨らんでしまう。さらに、観客が主人公ジェフと同じ目線で作品が見れる工夫も面白い。
ただ、ストーリーはそこまで面白いとは思いませんでしたね。漠然とした目撃情報からジェフの想像力逞しい推理が展開していくけれども、その推理はなかなか突飛なのもので、「それはないだろぉ」と思うこともしばしば。そもそも、宝石セールスマンが、奥さんと一緒に出ていくところ見逃してるし。それに、自分の推理にそぐわない事実を強引に捻じ曲げる推理展開、執拗に宝石セールスマンを犯人としようとする姿はちょっと違和感でした。そのせいか、事実はそのジェフの推理通りでしたが、主人公視点から感じられるはずの没入感は感じられませんでしたね。
あと、最後に、真相ははっきりさせなかったのも残念でした。宝石セールスマンと妻の間に何があったのか、どんな犯行だったのかなどモヤモヤしたまま終わったかな。今どきの映画だと、おそらく描かれたと思うけど、敢えて描かないのが昔の映画っぽいですね。
グレース・ケリーがとてもきれいでした。
コメントする