「見所は、アドリブ即興演技だけかな」ユキとニナ septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
見所は、アドリブ即興演技だけかな
①2009年カンヌ国際映画祭
〈監督週間〉正式出品作品
②日仏合作
③演技は脚本で場面設定だけし、現場(アドリブ)重視
事前に知っていた情報は、この3点だけ。
映画館は、
水曜日のサービスデーではありませんでしたが、
40名弱と、思っていたよりはお客様が入っていました。これは期待できるかも(笑顔)
☆彡 ☆彡
好きな人は大好きなんだろうな・・・
星5つじゃ足りないんだろうな・・・・・・
両親の離婚があると知った予告編から、
もっと感情を露わにするシーンが多いのかと
想像していたのですが、感情を爆発させるシーンは
皆無に等しく、感動するとかしないとかそういった類の作品ではありませんでした。
一言で表してしまうと
“ユキとニナの成長記録、特にユキの成長記録”
【見所】
①アドリブ演技
現場では設定だけを伝え、基本アドリブで演じられていますので、
ユキとニナの動きはカメラを感じさせないほど自然体です。緊張感の欠片もありません。
だから、あるシーンでは、監督から伝えられた場面設定に
ユキが「わたしはそんなことしない」と反発。別の演技になった。
また、あるシーンでは、お母さん役のリアクションに
ユキが驚いてしまい、完全に素になり、どうしていいのかわからず
うろたえてしまった様子が、そのまま採用されているそうです。
②自然(森)の美しさ比べ
フランスと日本の自然の美しさ比べが見物。
個人的には、幻想的なムードを感じさせられた
フランスの森のほうが好きかな。ストーリー上、
フランスは幻想的、日本は如何にも日本の田舎的な
森を選ばざるを得なかったんですけどね。
③終盤のストーリー
ここで食いつく人と
ドッチラケになる人と、はっきり分かれると思います。
わたしは“食いつき”派でした。
そのシーンまで、両親の離婚を
受け止めるには幼すぎる年齢なのに
リアリティ性が強すぎましたから、
観客を和ませる意味でもアリじゃないでしょうか。
☆彡 ☆彡
見所はあるのですが、
ストーリーに起伏がありませんので、
左前と右後から音響の良い映画館なみに
重低音のきいたイビキが聞えてきました。
でも、こればっかりは仕方のない気がします(苦笑)
わたしも一瞬睡魔に襲われかけましたが
それなりに作品の世界を楽しめましたので、
それなりの評価で★★★☆☆とさせていただきます。