「作品の雰囲気はとても好きなのですが」サマーウォーズ Bigcatさんの映画レビュー(感想・評価)
作品の雰囲気はとても好きなのですが
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以前から気になっていたアニメ映画でした。劇場公開から16年たってからようやく見ました。(映画館で、ではないのは残念ですが)
作品の雰囲気や陣内一族の人間関係などはとても良かったです。とはいえ、謎の人工知能との対決が花札でというのが、あまりにも唐突で共感を持てませんでした。栄おばあちゃんとの思い出のあったゲームというのはわかるのですが、それ以外の必然性がほぼなかったと思います。物語のキーとなる要素にしてはあまりにも取って付けた感が否めず、物語に引き込まれつつ見ていたところ、一気に覚めてしまいました。
そう感じてしまうと、暗号解読する場面も冷めた目で見ざるを得なくなります。健二が捕まってしまう原因となった最初の1回目については、本作品のストーリーとして大変効果的だったと思いますが、その後何度も何度も使われるのはいただけません。いくらフィクション作品といえども、さすがに手計算で2度も3度も都合良く解読に成功するというのは無理がありすぎます。作品中では何億もの人が利用し、社会インフラにもなっているOZというシステムに、こんな脆弱なセキュリティしかないのではそもそも普及前に破綻していそうなものです。
もちろん、16年前にリアルタイムで見ていたら、また違う印象を受けた可能性はあるでしょうが...名作扱いされていることに共感はできなかったです。
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