「小栗旬クン、カッコいいぃ~。」TAJOMARU いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)
小栗旬クン、カッコいいぃ~。
☆
オープニングの4人の関係性を描く子供時代が
こんな風な子供時代を送りそのままに成長したんだよ、
というのを提示したいのはよく分かるものの必要以上に長く、
あれぐらいの情報なら回想シーンで少し入れるぐらいで十分だし、
子役たちの演技も微妙で、何よりも映像から感じる空気感が現代。
桜の並木道に一番の違和感を感じたのかもしれない。
全体的にも、すごい画だというものも皆無で、
スケール感がよく分からないというか、こじんまりとしてるのも微妙。
途中でラップ的なノリでのどんちゃん騒ぎもありますし、
本格的な時代劇を描こうというのではなく、芥川龍之介の藪の中というか、
黒澤明監督の羅生門のリメイク、
大胆なアレンジで一直線に突き進む多襄丸を、
小栗旬のカッコよさを描こうとしているのは、
ラストはキマッてましたしよく分かるが、裏切られても、
コピーにあるようにそれでも己を曲げない、
という感じではなく多襄丸がストーリー的にちょっと振れちゃいますし、
無理があったんじゃないでしょうか。
素直にオリジナルで時代劇版クローズZEROで
よかったんじゃないでしょうか。
小栗旬は泣いている姿も画になり、男気溢れる熱さもカッコよく、
柴本幸はやっぱり顔立ちが時代劇にあい、いい表情もしてます。
ベテラン勢もアクの強い演技で楽しませてくれて、
特に松方弘樹は僕は楽しくてしょうがなくて、
クローズZERO組ともいうべき子分の面々も飽きさせない。
しかし、田中圭はあの役柄にはちょっと荷が重かったかな。
小栗旬ファンにはもちろんオススメでしょうが、
もう少しコンパクトにまとめて多襄丸がコピーどおりに、
どこまでも自由に突き進む姿をスピーディーに描いていればよかったかな。
☆