劇場公開日 2009年3月7日

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「登場人物の演技に感嘆した!」ダウト あるカトリック学校で 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5登場人物の演技に感嘆した!

2009年3月18日

知的

何でも舞台ではその4人しか登場しないそうだが、4人ともアカデミー賞にノミネートされた映画「ダウト」を観てきた。残念ながら受賞者は出なかったが、見出があった。まず、メリル。「マンマ・ミーア」のドナと同一人物とはとても思えない。一見、嫌味で怖いだけの権威主義者ながら、その実、年老いた、目が不自由なシスターをフォローするなど複雑な役柄を圧倒的な演技力で演じ切る。そして、フィリップ。白か黒かわからない、進歩的な神父をいつもながらのいやらしさを感じせて演じている。ヴィオラ。わずかのシーンながらあのメリルを食ったとも言わしめた圧倒的な存在感。すごい。何より、私が驚いたのはエイミーだった。「魔法にかけられて」しか知らなかったので、あんな演技ができるとは思わなかった。お姫様役では、年増だけど歌が歌えるから、抜擢されたんだろうくらいにしか、考えていなかった。でも、この作品では魅せられた。ただおどおどしているだけの若いシスターだと思っていたら、校長と神父と3人の面談の最後で、校長に自分の意見を忌憚なく話すところは圧巻だった。彼女の実力を垣間見た気がした。内容についても、なんとなくイラク戦争の発端を象徴しているようで、興味深かった。

瑞