「生きることに不器用だったとしか言えない。」レスラー talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
生きることに不器用だったとしか言えない。
<映画のことば>
「でも心臓は?」
「高鳴っている。」
「医者が…。」
「俺にとって痛いのは外の現実の方だ。もう誰もいない。」
「いるわ、私が。それでも?」
「ほら、あそこが俺の居場所だ。」
生業が、人気の浮沈があり、年齢を重ねれば体が衰えてしまうことは必定のプロスポーツであったことのほか、何とか糊口を凌いていたところを、心ないスーパーの来店客から、かつての自分(と今の自分との落差)を指摘されてしまえば、尚更のこと。
決してランディが狭量であったとは思いませんし、飲み込むことができなかったのも、無理からぬことと思います。
それだけに、切ない思いを拭うことができません。
結局、家族との関わりも含めて、彼自身が生きることに不器用だったと受け止めることしかできませんでした。本作を観終わって、評論子は。
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トミーさんのコメント
2024年5月26日
薹が立ったプロレスファンとしては、ドル箱カード再現の試合で発作を起こした“ザ・ラム”を一瞬気遣った相手にじんと来ました。実際やり過ぎと言われたイラン戦争ギミック、ハルクホーガンvsアイアンシーク抗争を想起しました。