「ファンには嬉しい作品」名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー) 77さんの映画レビュー(感想・評価)
ファンには嬉しい作品
つい忘れがちになるけど名探偵コナン=【打倒黒の組織物語】なのでやっぱり組織(恥ずかしい響きだけどw)が出ると嬉しい。
興行収入も15作品中最も高い本作ですが、私もあの予告の釣り針につい釣られてしまった一人(わかっちゃいたけどまさかOP前に済ませる夢オチだとはw)で、コナンの中で唯一、そして大人になってから初めて劇場で観たアニメ映画です。
ただコナン自体、子供の頃から家にいる時にチャンネルがコナンの局にセットされてたら観る、くらいの感じで飛び飛びに観ていたので、本編の進み具合をよく知らずに鑑賞してしまったもんだから「ベルモット?キャンティ??コルン???」状態でしたw
だからこの映画はパラレルといってもおおまかな原作の流れを把握してないとライトファンには少し退屈かもしれません。
退屈というか着いていけないというか。
事件の解決だけでなく組織のアクションや推理とやることが多い上に警察パート、組織パート、蘭パート、少年団パート、大阪パート、オリジナルキャラパートと色々シーンが多い分、分かってることが前提な少し雑な構成で、それが全部本筋に絡んでくるストーリーなのでなかなか初見じゃ消化できないのです。
でもこの映画を観てからコナンを復習してみたら組織編の面白いのなんの。
そして改めて観てみると組織だけじゃなく各県警の名物刑事が集まる豪華さも、博士クイズだって無駄にしてないのも嬉しいサービス。
本当にファンサービス旺盛な作品だと思います。
組織が出てくる話だと『天国へのカウントダウン』の方が好きですが、とにかく今作は“嬉しい”映画です。
でもメインの事件の方の影の薄さはやっぱり問題だと思いますw
劇場版らしくばんばん人が亡くなってるし結構凝ったエピソードでありながら、その良さは3回目くらいにならないと気付かない。
実際私は映画館ではウトウトしてしまって真犯人が判明した時も「…誰だっけ?」となってしまいましたw
初見の時の私の関心事はこの中の誰に組織の人間が変装してるの?ってことだったし、人を7人もあやめてる殺人鬼は一発で伸びて完全な脇役だし、コナンや蘭や組織のありえなさに笑わされ(これは楽しみの一つだから私的には全然OKw)て更に空気になるし、そしてなんといっても戦犯はDAIGOさんw
組織というメインディッシュ前に難しいとは思うんですが、メモリーカードの持ち主をフィーチャーするとかして別物にしない方がもっと楽しめたかなと思います。