「支離滅裂」なくもんか プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
支離滅裂
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ろくでもない親父のせいで幼くして生き別れた兄弟。
兄の安部サダヲは捨てられるも、下町商店街のハムカツ屋の店主に救われた。
そして一生懸命に働いた事が評価され、店主の娘を差し置いて後を継いだ。
一方弟は人からいじめられない術としてお笑いのテクニックを身につける。
そしてお笑い芸人としてブレイクしていた。
ある日豚だったハムカツ屋の娘が美人になって帰って来た。
一目で気に入った安部はこの娘と結婚。そして弟とも再会。
弟は悲劇のヒーロー的気取りのショボい男だった。
兄に今さら現れてもらっても困るとか言い出す。
そしていつでも笑顔で親切な兄に対してコンプレックス持ちまくり。
弟は一緒にコンビを組んでる先輩を尊敬していた。
が、先輩は自分の方が人気ないから捨てられやしないかとノイローゼ気味。
そしてある日行方不明に。
一人になった弟は沖縄のステージにピンで立つが、滑りまくり。
そんな時に兄がオカマに扮して出てきて笑いを取って終了。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
結局何が言いたいかわからんままに突然終わった感じ。
兄が出て来てピンチを救ったはええけど、その後どうすんの?
先輩が出て来ないと、丸く収まったとは言えないでないの?
それとも恩師の店を継いだ責任を捨てたサダヲが芸人なるんか?
兄弟愛を描きたかったのかも知れんが全く伝わって来ない。
それは上記のようなその場凌ぎのオチで終わったからだろう。
っていうか、弟がショボすぎて面倒くさい。
こんな奴が芸人として売れてるってのがありえん。
コンビを組んでる先輩がすごいからやと思ってたけど、
先輩曰く、人気はこいつの方がずっと上みたいやし。
でもこのバカ弟はそんなことも客観視出来てへんし。
多分この弟がショボ過ぎて感情移入できんのが最大の要因。
主要キャラでは兄もその嫁も結構苦労して人間が完成してる。
ってことはこの弟の成長を描くしかないと思うんやけど、
最初から最後まで一貫してウジウジしてショボくて無成長。
ラストのショボさを見るまでは、少しは楽しめた。
かなり残念な映画だと思う。