「ただカッコいいものを観たいという方におすすめ」アベンジャーズ 太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ただカッコいいものを観たいという方におすすめ
前置きとして、レビューの中でたまにチームがまとまっていないという指摘があるが、アベンジャーズの原作では仲間割れやケンカがよくあるらしく、そういうのは原作通りらしい。
まずこの映画、ストーリーは飾りのようなもの。つまりスーパー戦隊シリーズの中盤あたりを観ている感覚が一番楽しめる。インクディブル・ハルクやマイティ・ソーみたいなヒューマンドラマは期待できない。
「カッコいいものを観ている」という映画であり、『日本よ、これが映画だ』といういかにも配給元のディズニーがつけたようなキャッチコピーは無視した方がいい。
メインヒーローはやはり人気だったアイアンマン。
どうせならビッグ3のキャプテンアメリカ、ソー、アイアンマンをメインに、原作通りハルクに濡れ衣を着せて欲しかった。
そこは残念だが、それでも十分カッコいいものを見せてもらった。ラストに限らず、中盤のシーン、ヒーロー同士のケンカもよかった。アメリカンな物理をガン無視したエイリアンのCGもよく、(そもそもこのシリーズのアイアンマンやハルクはCGの塊だからそこまで気にならなかっただけだが、)そのCGだらけのアクションはとてもカッコよかった。
僕は元々ホークアイ(弓矢の人)とキャプテンアメリカの活躍を期待していた。ホークアイは弓の達人というだけで、その他はただの人間の癖に結構無茶してカッコよかった(なぜか初っぱなから敵に操られたが)。
しかし、キャプテンアメリカは結構残念。元々盾をぶん投げるくらいしか技のないヒーローだが、闘志や勇気、指揮力、愛国心と平等を願う心はチームではダントツ・・・のはずなのだが、勇気に関してはなぜかアイアンマンに盗まれてしまい、そのお陰で口だけのサポートキャラみたいな、とにかく永遠の2番手みたいなポジションに・・・。
この映画で一番違和感を感じたのはラストのキャプテンアメリカ。ハルクにビビらず優秀な眼差しで指令するシーンがある。その時英語では「Hulk,smash」と言う。これは前作のインクディブル・ハルクにて、ハルクが吹き替えでも叫んだ言葉なのだが、なぜか今作、吹き替えでは「ハルク、暴れろ」と言う。
ここは不満があった。
とはいえ、野原ひろしもといトニー=アイアンマンの吹き替え役の人はこういうキャラが得意なのでとても良かった。ニックは竹中さんだということにいい評価はあまりなく思えたが、個人としてはあのごもごもした感じがなんかぎこちなく皆を見守っている感じがしてけっこう合ってると思った。
字幕も吹き替えも質はいいので、観るならどちらも見るべきだと思います
あれ?星のわりに悪い評価が多い・・・・気のせいか!